Melodic punk 目次

1. About Melodic punk

 ( 90年代、アメリカの時代 )

 

2. Melodic punk album list 81 title

 

 御異論等あると思います。ご指導・ご鞭撻のほど、宜しくお願いします。     

   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

About Melodic punk ( 90年代 アメリカの時代 )

 1989 年の終わり、私たちは信じがたいものを目にすることになりました。ベルリン

の壁が倒れ、東西ドイツが統一されたのです。続いてソビエト連邦までもが崩壊。世界

を支配していた冷戦構造が、突然、終わってしまいました。激動は続きます。90年代

の幕開けと共に、中東でフセインのイラクがクウェートに侵攻、湾岸戦争が勃発しまし

た。結果はアメリカを中心とする多国籍軍が、野球でいえば百対一ぐらいの大勝利、イ

スラム世界を圧倒しました。アメリカにとって、残る脅威はジャパン・マネーでした。

が、こちらは放っておいてもバカ丸出しの自滅。

 そしてやってきた――アメリカの時代。

 激動する世界は、私のレコード・コレクションにも多大な影響を及ぼしました(世界史

と一緒にすな!)。実を言うと、80年代の終わりまで、私のコレクションは、イギリス人

の作った音楽が九割近くを占めていたのですが、この頃から、アメリカの逆転が始まるの

です。では、アメリカの空前の繁栄と、音楽の動向とは関係があるのでしょうか? 私の

答は「大あり」です。80年代の終わり、パンクが核となって、ハード・ロック、スカ、

ファンク、メタル等、様々な種類の音楽が融合し、オルタナと総称される音楽シーンが

アメリカに出現しました。オルタナはパンクとは違いますが、ここから現れたバンド

「ニルヴァーナ」については、少し言いたいことがあります。このバンドの「Nevermind」

は、印象として、アメリカの優位を決定的した象徴的なアルバムになっています。もともと

パンクに出自を持つニルヴァーナなのですが、ハード・ロックを基礎として音楽を練り直し、

商業的な大成功を収めることになりました。しかし、その代償は大きく、リーダーのカート・

コバーンはライフルを口にくわえて自殺、世界中に衝撃を与えました。一説にはドラッグの

問題を抱えていたと言われています。この事件を巡って、私はかねがね疑問に思っていること

があります。果たしてパンクからスタートして、ハード・ロックに辿り着くということが有り

得るのだろうか、彼は「音楽的にはハード・ロックの方が優れている」ようなことを言って

いますが、それは本心だったのでしょうか? 彼がハード・ロックを選んだのは 「その方が

売れる」からなのではないのか、という疑問です。もともと 80 年代の米パンクは商業的価値

に全く背を向けたものでした。パンク・バンドである限り、商業的成功は全く見込みがなかっ

たのです。あのミスフィッツでさえ完全に無視されていたのですから。しかし、折からの

「繁栄に沸くアメリカ」という世相と、オルタナの台頭は、パンクの置かれていた状況を

変化させました。これに加え、カート・コバーンには、コートニー・ラブと結婚し、娘を

もうけるという個人的事情があります。コートニー・ラブ自身がミュージシャンで、女優に

なるほどの美人。しかも伝え聞く所によると、自分が一番でないと気が済まない人だとか。

社会的な成功が至上命題となった上で、音楽的変節を余儀なくされた。そう思うのは、私だけ

でしようか。もともとは、とにかく寝てばかりいる人だったというカート・コバーンに、商業

的な成功が重圧となり、最後は自殺に至る。これが私の想像する経緯です。ただの想像に過

ぎず、何の証拠もありませんが。ニルヴァーナの周辺 ( オルタナの中でも、シアトルの

レーベル、サブ・ポップを中心に、ハード・ロックを基盤とする部分を特にグランジ・

ロックと呼ぶ ) からは、超ど級のグループが次々に現れました。パール・ジャム、

サウンド・ガーデンなどです。その他のオルタナ勢、メタリカ、REM、レッチリなども世

界的な成功を収めます。80 年代の終わりから 90 年代の始めにかけて、アナログからCDへ

の買い替え需要もあり、アメリカの音楽市場は三倍(!)になったといわれています。そして、

そこで成功したグループを見ている内に、保守的なアメリカの音楽業界も、そこにある共通

項に気が付きます。そして、ひとつの結論に到達するのです。

「パンクは金になる」

 勿論、こうした動きにパンク・バンド自体が呼応したのは言うまでもありません。純粋

に音楽的な動きだけを見れば、80 年代の終わり、グラインド・コアにおいて破壊力は極限

値に達し、パンクは、もはや一般のリスナーには手の届かない紙一重の向こう側にまで行っ

てしまいました。後には何一つ残らない破壊の跡だけが残っています。破壊の後は構築しか

ない、というわけで、もっと解りやすい形のパンクが作られ始めたのは、ごく自然な流れで

した。代表的な所では、オーストラリアの hard-ons、イギリスの Snuff, Leather face、

アメリカの Bad religion、Decendents などです。また、Ramones の再評価もこの頃から始

まりました。 こうした流れは、商業的な思惑と一致し、ついにメジャー・レーベルがパンク

・バンドのプロデュースに乗り出す共に、新興のレーベル ( epitaph, fat ) が多数、現れ

ます。こうした活況の中、パンク復興を決定的にする大ヒットが出ます。 Green day の登場

です。 Green day のアルバム 「dookie」 は全世界で一千万枚を売り、その年のグラミー賞

を受賞しました。パンク・バンドがグラミー賞を受賞すること自体、冷戦終結と同じ位、衝撃

的な出来事です。こうして、一大ブームが訪れました。誰もが楽しめるパンク、メロディアス

なパンク、いわゆるメロコア( この言葉は日本だけの造語 )の時代到来です。今の若いファン

には、もしかしたら想像しにくいことかもしれませんが、パンクの創生期には、「売れるか

売れないかは問題ではない」 「いや、より多くの人に聞いてもらわなければ意味がない」

といった論議が盛んに行われました。しかし、90年代、空前の繁栄にあるアメリカでは、そ

うした議論は殆ど問題にもなりませんでした。すなわち「売ったもん勝ち」です。バブル

期に、貧しい人を蔑むような風潮を経験した日本人なら、この辺の心理は容易に理解できる

のではないでしょうか。この時期、これが本当に同じグループか?と思うほどの変貌を遂げた

グループは少なくありません。ブームに便乗して、いい加減なロック・バンドがパンク・バ

ンドとしてデビューしてきた例もあるようです。私はリスナーを意識することが悪いことだ

とは思いません。むしろ、ハードコアに見られるような、一般を締め出すかのような村社会的

態度の方がよっぽど問題だと思っています。しかし、パンクとは何か、なぜパンクなのか、

といった根源的な問いは、ブームの中で見失われたと思います。その結果、一時的な成功は

手に入れたものの、方向を見失って失墜していくパンク・バンドは後を断ちません。

最終的に、メロコアはエモ ( emotional hard core ) に繋がりますが、エモを聞いて、これ

がパンクだという人の気持ちは、もはや私には理解できません。( エモが悪いという意味

ではありません。私は聞きませんけど ) 表層的表現であるロックと、根源的表現であるパンク

という構図は、今や意味を為さなくなりました。パンクは新しい表層的表現として生まれ変わ

ったのです。Ramones は、「今まで俺達が二十年かけてやって、全然、売れなかったの

に、似たようなことをやってる Green day なんかが、あんなに売れるなんて、馬鹿らしくてや

ってらんない」という捨てゼリフを残して、解散してしまいましたが、ある意味、パンクの変

質を象徴する出来事なのかもしれません。

 ここまで言うと、メロコアに対して批判的と思われるかもしれませんが、そんなことはあり

ません。ここでは説明を加える便宜上、メロコアという括りをしていますが、そんな括り方な

ど、もとより意味などないのです。メロコアだろうが何だろうが聞く価値のあるバンドは沢山

ありますし、良いものは良いという当たり前すぎる事実は動かしようもないのですから。

 

 

 

 

Melodic punk album list 81 title

以下は私の保有するアルバムのリストです。

TRASH, GARAGE, GIRL'S PUNK のバンドは除いてあります。これらはまた別に取り上げ

るつもりです。この HP は、バンドをけなすことが目的ではないので、ここでは相対的

な評価は避け、「個人的推薦」という形を取らせていただきます。

このリストが良い音楽との出会いに役立てば嬉しいです。

 

 Red = Recommended 推薦 Yellow = 持ってるけどまだ聴いてないんです。

'musician' (theは省略)

'album title'

 

Snuff

 

1. Snuff Said (1990)

2. Reach (1992)

メロコアというシーンの存在に最初に気付いたという点では、Bad Religion 辺りより、このバンド。これ以前のシーンは (特に UK の場合)、 意識的にも音楽的にも、過激という点で極限に達していた。これに対する反動として、 こうした Fun punk が現れるのも、いわば必然。Snuff Said と同時期に発売されたミニ・アルバムは、殆どコミック・アルバムに近い内容である。 "そんな難しい顔してないで、もっと楽しもうよ" みたいな考え方を良いとか悪いとか言うつもりはない。このバンドは Reach 発表後、 解散したが、メロコアのブームにより、再結成されている。私は未聴だが、再結成後、 優れたアルバムを出しているようなので、興味のある人はチェックしてみて欲しい。

Leatherface

 

3. Fill Your Boots (1990)

4. Mush (1991)

5. The Last (1993)

Snuff と同時期、UK で活動していたが、本国より日本やアメリカで人気があった。 1991 年には、Doll誌で、年間のベスト・アルバムにも選ばれている。 ダミ声で唄う、男花道、哀愁パンク。このバンドも、1993年に解散したが、最近、 再結成されている。

Compulsion

6. Comforter (1994)

若さに似合わぬ、苦みばしった哀愁パンクに持ち味がある。このアルバムしか聴いてないが、Leatherface あたりに相通ずるものがある。英国発。

Manic street preachers

7. Stay beautiful (1991)

8. Generation terrorists (1992)

9. Gold against the soul(1993)

10. Everything must go(1996)

 

このバンドをここに入れていいのだろうか。今や英国の国民的バンドである。1st アルバムを出して解散すると大見栄を切っておきながら、「やっぱりやめました」。若気の至りとはいえ、馬鹿なことをいろいろやらかした。記者の追求にキレて、腕にナイフで 4REAL と刻んで、楽器が持てなくなって、コンサートをキャンセルしたり。しかし、その後、リッチーが失踪してバンドが三人になってしまう。この失踪事件、今もって謎のままとなっている。音楽については、これをパンクといってしまうのは、抵抗を感じる。しかし、才能は本物。数々の名曲を生み続けているグループである。

Mega city four

11. Teerribly sorry Bob

12. Tranzophobia

13. Who cares wins

14. Magic bullets

15. Sebastopol RD

UK 発、青春のポップ・パンク。初期は充分にパンクだったが、Who cares 以降は、ギター・ポップと言った方か゜いいかも。お勧めは、初期のシングル・コレクションである Teerribly sorry と、ポップとして開花した Who cares。

Birdland

 16. Birdland (1991)

金髪四人組のアイドル的存在だった。変な Mini album を連発して、金儲けに走ったが、肝心のアルバムを出す時にはネタ切れで大こけ。そのまま消えてしまった。彼らの失敗から学ぼう。

Hard Ons

 

17. Dickcheese (1988)

18. Love is a Battlefield of Wounded Hearts (1989)

19. Yummy!(1991)

20. Too far gone

メロコア以前のメロコア・バンド。オーストラリア発。 メンバーはチェコ、韓国、ユーゴの出自であり、こうしたバンドが本流から外れた 所から出てきたという点からも、新旧世代の質的な違いを感じる。 既に 1982 年から活動していたというだけあって、パンクの歴史全体を包括する ような音楽的広がりあり、メタル系のファンも多いとか。 深刻ぶって考えることを嘲るかのような、おふざけ、お下品な曲を猛烈なハードコアで展開してくる。爽快ではあるが、やっぱり深みに欠けるような気もする。 勢いで言うなら Dickcheese。 以後、 リスナーを意識して、ポップ、かつ、良い意味で洗練 されるが、その意味では Yummy がお勧め。 Too Far Gone 発表後、解散したが、 2000 年に再結成されている。

Bad Religion

 

21. No Control (1989)

22. Generator (1992)

23. Stranger Than Fiction (1994)

24. The Gray Race (1996)

メロコアの元祖といえば、やっぱりこのバンド。しかし、私はどうもこのバンドと縁が無いようだ。出会い方が悪かったのであろうか。最初に聴いたのが、No control なのだが、スピードこそあるが、薄っぺらな音はどうも好きになれなかった。特に曲 がいいとも思えないし。目を離すと、すぐロックに横滑りしたりするのも、何だか 信用できない。しかし、メロコアの勃興期には、老舗の意地を見せた。 Stranger Than Fiction は、素直に傑作だと思う。

Green Day

 

25. Kerplunk (1992)

26. Dookie (1994)

27. Insomniac (1995)

28. Nimrod (1997)

29. Warning: (2000)

メロコアの存在を世界に知らしめたバンドと言っても過言ではない。バブル ガム・パンクと言って馬鹿にする向きもあるようだが、作曲のセンスにおいて、このバンドの右に出るものはない。Nimrod などを聴くとパンクに対する強烈 な拘りも感じられる。但し、最新作の Warning では、パンクから一歩踏み出そうとしているようだ。ともあれ、パンクが好きと言うなら、必聴。……なんて言わなくても、みんな大好きだよね。

Offspring

 

30. Smash (1994)

31. Ixnay On The Hombre (1997)

32. Americana (1998)

33. Conspiracy Of One (2000)

Green day を東の横綱とすると、西の横綱がこの Offspring。但し、私の感覚 では、ロックとパンクの境界線ぎりぎりの所にいる感じがする。 とにかくセンスがいいので、ハードロックをやっていたとしても、きっと大成功 を収めていただろう。音楽的にも幅の広さがあり、スカなども積極的 に取り入れていて楽しめる。

Millencolin

 

34. Same Old Tunes

35. Life On A Plate (1996)

36. For Monkeys (1997)

37. Pennybridge Pioneers (2000)

スウェーデンの Offspring、コミック風味。 初期の頃は、スカパンク度の高さ、メランコリックなメロディーがお気に入りだったが、結局、興味が長続きしなかった。年代が経つに従って、 質も落ちているように思う。

Pennywise

 

38. Unknown Road (1993)

39. About Time (1995)

このバンドを初めて聴いた時、これは絶対に Bad religion の変名バンド に違いないと思った(暫くはそのまま信じ込んでいた)。そのくらい音が似てる。というわけで、これ以上のコメントは勘弁していただきたい。

No Fun At All

 

40. No Fun At All (1993)

スウェーデンの Pennywise。一枚しか聴いてなくて言うのもなんだが、 この例えはどうでしょう? やっぱり、 Bad religion の影響大。スウェーデンらしく、メロディの甘さ大め。最近、辛口のパンクが少ない……とお嘆きの貴兄には、お勧めしない。

Propagandhi

 

41. How To Clean Everything (1993)

42. Less talk, More rock (1996)

43. Today's empire,tomorrow's ashes(2000)

カナダから。How To Clean Everything を聴いた時は、コミック・バンド? と思った。ところが事実は、メロコアの中でも突出した戦闘的なバンドである。レコードでは分厚いブックレットが付いていて、メッセージの伝達に努める姿 がクラスと重なる。曰く「知識は力なり」。しかし、音は決してひとりよがり なものでなく、切れの鋭いギター・ワークには独特の持ち味がある。特に 43. は傑作。

Face to face

 

44. Big choice (1995)

パンクといいつつ、ハードロックなギターの展開には、後にエモに流れる要素が見え隠れする。この辺りになると、パンクとしての定義もかなり 曖昧になっている感じがしてならない。とはいえ、このアルバムについては、楽曲も良質なものが揃っていて聴かせる。

The Mr.T Experience

 

45. Love is dead (1999)

46. Alcatraz (1999)

実は 80 年代から活動しているグループである。最初に聴いたのは、 Love is dead だが、これほどあからさまに pop に擦り寄ったパンクも珍しいと思った。徹底してキャッチーなので、そこが魅力に思えたりもする。楽しいし。しかし、こうやって目先の流行を追えば、結局、何が良いのか自分たちでも分からなくなるのではあるまいか。 次作 Alcatraz は気の抜けたような作品で、お付き合いもここまで。 Love is dead の前の作品も聴いてみたが、特に引っ掛かるものは感じられな かった。

NOFX

 

47. Punk in drublic (1994)

48. Pump up the valuum (2000)

単に音楽的な意味に限って言えば、このグループこそ、メロコアの典型だと思う。こうなってくると、パンクがどうの こうのと言うのも意味が無い気さえする。いっそスケーターズ・パンクとでも 呼んだ方がいいかも。(スラッシュとも、また違うような) 突っ走るリズム、キャッチーなコーラス。とにかく勢いがあって、突き抜けた所にいる。(ここが Mr.T Experience あたりと違う )リリースも旺盛で、個人的には全部聴く気にはなれないが、ちょこちょこ買って楽しんでいる。

Me first and the gimme gimmes

49. Have a ball

NOFX のメンバーによる、別プロジェクト。過去の名曲をパンク的解釈でカバーしている。しかし、個人的に過去の名曲をこうした形で聴くのは好まない。

Lagwagon

(LA)

50. Let's Talk About Feelings (1998)

NOFX と同系列。だけど、あまり興味が持てなかった。

Rancid

(LA)

51. Let's Go (1994)

52. And Out Come The Wolves... (1995)

53. Life Won't Wait (1998)

54. Rancid(1998)

Let's Go なんかを聴いた時には、アメリカン・ロックを引きずって いたりして、何だかなーと思っていたが、 And Out Come で大化け。いつの間 にか、メロコアを代表するグループになってしまった。元 OPERATION IVY の メンバーが核となっていて、リーダーのティム・アームストロングは、自分でスカのレーベルも持っている。(余談だが、奥さんも Distillers というパンク・バンド のメンバーである) で、分かる通り、スカとも関連が深い。個人的には、音楽的な広がりがある Life Won't Wait が好き。Rancid では ハードコアに対する拘りも見せているが、元々、センスのいい人たちなのだから、 そんな拘りは不要だと思う。

Bombshell Rocks

55. Cityrats & Alleycats (2000)

スウェーデンの Rancid.

The Vandals

(LA)

56. Fear Of A Punk Planet (1991)

57. The Quickening (1998)

58. When In Rome Do As The Vandals Do/Peace Thru... (1998)

59. Hitler Bad, Vandals Good (1998)

60. Play Really Bad Original Country Tunes (1998)

61. Look What I Almost Stepped In... (2000)

こういうバンドがいる限りパンクのファンは辞められない。という位、Good! メロコアというより、オリジナルやガレージに近いと思うが、裏を返せば、それだけ根元的な音を出しているバンドなのだと思う。これだけリリース がありながら、楽曲の質も落ちることがないのは驚異的。なのに、どうしていつまでも無名なのであろうか。Green day があんなに 売れてるのに。でも、変に注目されないで、いつまでも優れたアルバムを 出してくれることを願っている。

H2O

(LA)

62. Thicker than water (1997)

63. F.T.T.W(1999)

 

USAハードコア後期の、メタルやハードロックも混じった展開。それが、そのままメロコアに横滑りしてきたという感じ。しかし、作曲のセンスが良く、勢いもあるので結構お勧め。

The Bouncing Souls

(LA)

64. Bouncing Souls (1997)

65. Hopeless Romantic (1998)

 

実を言うと、私はこのバンドが大好きだったりする。音は Oi の流れを汲んだ リアル・パンク。メンバーはプエルトリコ系だと思われるが、その民族性が 独特の味を出している。勢いで押すパンク・ソングばかりでなく、雑多な楽曲 が混然と並ぶ Hopeless Romantic などを聴いていると、彼らが歩くストリー トそのものの熱気を感じる。

Dropkick Murphys

(LA)

66. Do Or Die (1998)

67. Sing Loud, Sing Proud (2000)

こちらも Oi の流れを汲むリアル・パンクである。こちらはルーツである アイルランドを意識した音楽性が良い。メンバーにバグパイプ担当がいる。初期は、楽曲のバランスやヴォーカルの点で難有りと思っていたが、最新作 は少々の難点など勢いでとばす、怒涛の名盤ができた。

Real Mackenzies

68. Loch'd & Loaded

(2001)

Dropkick Murphys の弟分。こちらも正式メンバーにバグパイプが入っている。衣装にキルトなんか使っているからスコットランドのグループかと思ったら、カナダ、バンクーバーの出身であった。アルバムの内容は軽めだが、こういう個性的なグループには是非、頑張って欲しいと思う。

Hi-standard

 

69. Angry fist (1995)

70. Making The Road (1999)

ご存知、日本が誇る世界のハイスタ。メロコアと一緒にしたら、ファンの方に怒られるかもしれないが、勘弁してください。Angry fist だけで言うなら、メロコアで問題ないと思うが、続く Making road ではハードコアともメロコアとも言えない独自の持ち味を出している。瞬発力溢れる演奏が良い。 Angry fist は、良い曲と悪い曲の差が激しいと思うので、推薦洩れ。

The Queers

 

71. Beat off

72. Move back home (1995)

お手本はラモーンズ。曲によってはラモーンズそのものだったりする。しかし、御本尊にはかなわない。ジョーイのヴォーカルの艶には 残念ながら遠く及ばないし、楽曲の質も揃っていない。が、中には はっとするほどキャッチーな曲もあるので、ラモーンズ亡き今、好きな人なら聴いて損はないかも。

No use for a name

73. Leche con carne (1995)

74. Making friends (1997)

結構いいんじゃない? 曲が硬派だし。

All

 

75. Pummel (1995)

かの有名な Decendents の分派なのだが……。なんかもっさりしてて、この一枚でつまずいてしまった。本家より、さらに唄に重きが置かれているのはいいとしても、これのどこがパンク?と思わないでもない。パンクのようなハードロック。

Down by low

 

76. Down By Law (1991)

77. All Scratched Up! (1995)

もとは SXE の出身だという話だが、音楽的照準をメロコアにを合わせてブレイク。ハードロックのようなパンク。

CIV

78. Thirteen day getaway (1998)

元 gorilla biscuit のヴォーカリストのソロ・アルバム。ということを知らなかったら、もっと素直に楽しめたかもしれない。その変わりように少し気持ちは複雑。しかし、なかなか聴かせるアルバムだとは思う。

Grey area

79. Grey area

80. Fanbelt Algebra

メロコアの視点から、再度スラッシュ、ハードコアを捉え直した感じだろうか。小手先の仕掛けには目もくれない直球勝負が気持ち良い。

Frenzal Rhomb

81. Frenzal Rhomb (1998)

他とちょっと雰囲気が違うなと思ったら、りオーストラリアのバンドだった。うまく説明できないのだが、どこか洗練されていないものを感じるというか。だけど、そこが良かったりして。