三島初版本、三島関連書籍蒐集にあたっては、『定本三島由紀夫書誌』(薔薇十字社、昭和46年刊)と城市郎『三島由紀夫の本』(桃源社、昭和46年刊)、安藤武『三島由紀夫研究文献目録』(私家版)をまず揃えることをお勧めする。『定本三島由紀夫書誌』は、書影も掲載され、被本訳書までも網羅されてはいるが、三島の没後に出版された三島名義の書物(例えば『実感的スポーツ論』等)については勿論記されていない。また、帯に関する情報もない。一言に帯というが、一部の悪辣な古書店は初版完本と言って重版本の帯をつけて売ったりしていることもあるのである。そういう時、帯に関する情報がなければ、まんまと引っ掛かってしまうこともあろう。また、2版3版と続くにつれ帯の文句も変化してゆくものであり、資料的にも、発売当時どのような売り文句で売られていたか、如何様な世間の興味をひいていたか等、知らされるところは多いのではないか。
その点、『三島由紀夫の本』は帯の色、相場(と言っても、昭和45年当時の相場でとても現在参考にはならないが)等も掲載している。しかし、著者が昭和45年11月25日に神保町T書店で『岬にての物語』初版本を5万円で入手し、奇しくも三島初版本蒐集終了と三島自決が重なった、などという話からもわかるように、古いのである。しかも『魔群の通過』や新潮社版『幸福號出帆』の帯を記してない等、若干の不備もある。その点でカバーしてくれるものが『三島由紀夫研究文献目録』であろう。これは私家版だが、神田の古書店などにはよく新本として置いてある。コピーしたものを製本したものだが、とても侮れない完璧な資料である。この他に、相場を把握するためには、東京・龍生書林の詳細な古書目録が最近三島特集をしたので(『古書目録りゅうせい第27号三島由紀夫特輯號』平成8年)、これもお勧めである。
とは言え、『定本三島由紀夫書誌』は、帯欠本でも古書相場で12000円位する。『三島由紀夫の本』(もしくは三島本も収録した城市郎『初版本』という主に戦後文学を中心した初版本紹介書)は2000円位だろうが、余り見かけないものである。差し当たっては安藤武『三島由紀夫研究文献目録』を参照されたい。
1998年12月2日附記。この手の資料で革新的な書物が発売された。去る憂国忌にワイズ出版から出た大場啓志『三島由紀夫 古本屋の書誌学』(定価2400円)である。著者は上記に挙げた古書目録を出した古書店店主で、この古書目録の三島の箇所が復刻されている。確実なものを求める方はこの書を直接参照されたい。この一覧表を製作している途中でこの書の存在に気づいたので、以後はこの書も参考により詳しい情報掲載をしてゆきたい。
ここでは、上記3著及その他の資料を参考にしつつ、手許の三島初版本を見ながら一覧表をつくってみたい。取り敢えずは、文学全集的なもの、新装版(三島死後のもの)は除外した。またシリーズもの(講談社ロマンブックス等)もあるが、同タイトルの初刊本にみに絞ったことをお断りしておく。順番は刊行順。因に、古書価格は、帯や凾など刊行された当時そのままかどうか、そして、保存状態の優劣によって大きく変わる。ここで挙げている古書価格はあくまで参考のものである。また、ここで掲げている書影は全て管理人蔵書のオリジナルスキャンであることを記しておく。
三島由紀夫初版本一覧
『花ざかりの森』
七丈書院刊/菊判/並製カバー付/本文用紙和紙(若干数洋紙刷本あり)/昭和19年10月15日発行/定価5円/初版4000部/装釘徳川義恭/
本書は三島由紀夫の処女出版書である。著者自身による出版の経緯は『私の遍歴時代』を参照されたい(初版4000部という言説もこれによる)。従来この書物は七丈書院が筑摩書房に統合される前の最後の出版物だそうだが、管見によると、七丈書院名義で昭和20年1月に多賀宗隼編『慈圓全集』が出ている。
『岬にての物語』
桜井書店刊(「新人選書」)/昭和22年11月/B6判/古沢岩美装/
初版本に、丸背定価50円本、丸背定価95円本、角背定価50円跋文欠本の3種がある(大場啓志「『岬にての物語』の異本」『彷書月刊』平成2年11月号所収、による)。再版本は表紙が違うので、再版本も合わせると4種あることになる。
『盗賊』
眞光社刊(「現代文学傑作選」)/B6判並製帯付/昭和23年11月発行/定価140円/序文川端康成/
幅広帯には序文の抜萃が印刷。
『夜の仕度』
鎌倉文庫刊/角背上製本/B6判/昭和23年12月1日発行/定価180円/
本文中小扉の小説タイトルは緑色刷り。
『寶石賣買』
講談社刊(「新鋭文学選書」)/B6判並製帯付/昭和24年2月発行/定価150円/偽序渡辺一夫/
『假面の告白』
(帯欠)
河出書房刊(「書き下ろし長篇小説」)/B6判/丸背上製本カバー帯付/「書き下ろし長篇小説」月報付/昭和24年7月5日発行/定価200円/
重版帯文改。三島の出世作。現在までのところ、稿者は4刷まで重版を確認している。
『魔群の通過』
(帯欠)
河出書房刊/B6判/並製帯付/昭和24年8月発行/定価230円/高橋錦吉装/
帯付は極稀。『日本古書通信』第60巻1号の「明治以降希少文学署・古書価10年の動き」によると、完本には50万円の値がついている。
『燈台』
作品社刊/B6判/並製カバー付/昭和25年5月30日発行/定価180円/猪熊弦一郎装/
この出版社は春日井建「未青年」寺山修司「われに五月を」などを刊行している作品社。
『愛の渇き』
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和25年6月30日発行/定価200円/
初版と再版では帯文が若干異なる。脇田和装。
『怪物』
改造社刊/B6判/並製/昭和25年6月10日発行/定価260円/猪熊弦一郎装/
背、奥付では「怪物」のみだが、扉では「三島由紀夫小説集/怪物/改造社版」となっている。
『青の時代』
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和25年12月25日発行/定価160円/猪熊弦一郎装/
初出との間にすこし異同がある。
『純白の夜』
中央公論社刊/B6判/並製帯付/昭和25年12月発行/定価180円/
幅広の帯。重版では帯文に映画化の文句が入る。巻頭に著者近影。
『假面の告白 その他』
改造社刊/変型判(19.5×15.5糎)/並製/昭和26年3月31日発行/定価320円/佐野繁次郎装/
本文2段組。奥付では書名は「假面の告白」となっている。
『聖女』
目黒書店刊/B6版/並製帯付/昭和26年4月15日発行/定価220円/林武装/
初版本に林武画のものと無地のものと2種あり。帯は「目黒優良図書」というもので書名宣伝文等一切なし。扉には犬を撫でている三島肖像写真有。
『狩と獲物』
(帯欠)
要書房刊/B6版/並製帯付/昭和26年6月15日発行/定価190円
三島最初の評論集。
『遠乘會』
(帯欠)
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和26年7月15日発行/定価230円/猪熊弦一郎装
『花ざかりの森』
雲井書店刊/新書判/並製帯付/昭和26年8月15日発行/定価120円
巻頭口絵、ヨットにのる著者。
『頭文字』
新潮社刊(新潮文庫)/A6判/並製帯付/昭和26年10月30日発行/定価80円/解説神西清
帯は重版で整理番号等変更あり。
『三島由紀夫短篇集』
創藝社刊/B6判/並製/昭和26年10月31日発行/定価150円/猪熊弦一郎装
内容は前掲『燈台』と同一。「燈台」舞台写真入。
『禁色 第一部』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装本カバー付/昭和26年11月10日発行/定価260円/林武装
三島本最初の布装本。
『夏子の冒險』
朝日新聞社刊/B6判/並製/昭和26年12月5日発行/定価260円/猪熊弦一郎装
扉には「朝日連載文芸図書」とある。
『アポロの杯』
朝日新聞社刊/B6判/角背上製本/昭和27年10月5日発行/定価160円
これも『夏子の冒險』同様、「発行/印刷」との表示がなく、年月日のみ記載されている。扉の裏には「アポロの杯」の由来が書いてある。
『眞夏の死』
創元社刊/B6判/丸背上製本カバー帯付/昭和28年2月15日発行/定価200円/林武装
再版本は装釘が異なる。
『眞夏の死』(再版本)
創元社刊/B6判変型(17.6×12.5糎)/並製帯付/総和31年8月15日発行/定価150円
表紙画は全く同じ。ただ、背表紙の著者名が赤から黒になり、初版では横書き黒の出版社名が縦書き赤になり「東京」と角書きが入っている。
『にっぽん製』
朝日新聞社刊/B6判/並製帯付/昭和28年3月20日発行/定価180円/生沢朗装
幅広の帯には新聞評印刷。扉には「朝日連載文芸図書」とある。
『夜の向日葵』
講談社刊/B6判/丸背上製本カバー帯付/昭和28年6月発行/定価250円/林武装
『秘樂 禁色第二部』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装本カバー付/昭和28年9月30日発行/定価290円/林武装
『綾の鼓』
未来社刊(未来劇場No.6)/B6判/並製(小冊子)/昭和28年10月10日発行/定価60円
一條龍夫による装置図、舞台平面図有。附帳、上演許可願付。このまま台本になるシリーズの1冊。初版は赤表紙だが重版では青表紙のもある。秋田雨雀、飯沢匡のものと共に元来3冊セットで凾に入っている。
『潮騒』
新潮社刊(長篇書下ろし叢書4)/B6判/角背クロス装上製本カバー帯付/昭和29年6月10日発行/定価280円
カバーの書名は立体的に型押しされている。扉にはタイトルとならんで独逸語表記「Die
Erzahlung von einem Sonntagskind」と入っている。
『戀の都』
新潮社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和29年9月20日発行/定価250円/猪熊弦一郎装
『鍵のかかる部屋』
新潮社刊(昭和名作選5)/B6判/並製カバー帯付/昭和29年10月15日発行/定価230円/解説中村光夫/山田申吾装
田沼武能による口絵著者写真。初版本に帯2種あり。
『若人よ蘇れ』
初演パンフ。
新潮社刊(一時間文庫)/並製カバー付/昭和29年11月25日発行/定価100円
『文學的人生論』
河出書房刊(河出新書61)/新書判/並製カバー付/昭和29年11月30日発行/定価120円/林武装
『沈める瀧』
中央公論社刊/B6判/角背上製背コーネルクロス装カバー帯付/昭和30年4月30日発行/定価250円
重版は帯が変わる。
『沈める瀧』(新装版)
中央公論社刊/新書判/角背上製布装本凾付/昭和31年10月発行/定価160円/生沢朗装/本文2段組
『沈める瀧』(普及版)
中央公論社刊/新書判/並製カバー帯付/昭和34年8月25日発行/定価130円/藤野一友装/本文2段組
『女神』
文芸春秋新社刊/B6判/並製カバー付/昭和30年6月30日発行/定価180円/初山滋装
本文中に挿画組み込み。
『ラディゲの死』
新潮社刊/B6判/丸背上製本凾帯付/昭和30年7月20日発行/定価260円
凾は機械凾。
『創作ノォト』
ひまわり社刊(「私のノート叢書」3)/23×15糎/角背上製本/段ボール帙型凾入/昭和30年7月15日発行/価270円/限定3000部
著者写真貼付「『盗賊』ノオトについて」付。凾についた奥付に限定番号記番(13番欠番のため3001番まで)。三島の画、メモ等のあるペン書きノート複製。尚、読者カードには、著者宛通信欄があり、そのまま「蔵書家名簿」として三島が保存するようになっていたものらしい。奥付では書名は『創作ノオト“盗賊”』となっている。
『小説家の休暇』
講談社刊(ミリオン・ブックス)/新書判/並製帯付/昭和30年11月25日発行/定価100円/久保守装/
『白蟻の巣』
新潮社刊/新書判/丸背上製本機械凾付/昭和31年1月25日発行/定価220円/146頁
『幸福號出帆』
新潮社刊/B6判/並製帯付/昭和31年1月30日発行/定価280円/田崎広助装/
『近代能樂集』
新潮社刊/A5判/並製夫婦凾付/昭和31年4月30日発行/定価420円/
新装版が三島没後に同じ装幀で出されるが、新装版には帯がある。
『詩を書く少年』
角川書店刊(角川小説新書)/新書判/並製カバー付/昭和31年6月30日発行/定価110円/表紙画パウル・クレー/表紙絵意匠高橋忠弥/
『龜は兎に追ひつくか』
村山書店刊/新書変型判(17.6×11.7糎)/角背上製本布クロス継表紙カバー帯付/昭和31年10月12日発行/定価180円/
『金閣寺』
新潮社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和31年10月30日発行/定価280円/
重版は帯文が変わる。
『金閣寺』(特装本)
新潮社刊/丸背総革装三方金紙巻カバー付貼凾付/著者毛筆署名入/限定200部(内20部は著者用で記番なし)記番/
このほかに著者用非売総革装4部本がある。
『永すぎた春』
講談社刊/B6判/並装帯付/昭和31年12月25日発行/定価240円/初山滋装/
『鹿鳴館』
(左)初版本カバー袖部分の舞台写真と見返しの装置図。(右)昭和32年文学座公演『鹿鳴館』パンフ。
創元社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和32年3月5日発行/定価270円/カバー絵駒井哲郎/
カバーの折り返し部分に印刷された『鹿鳴館』舞台写真は剣持加津夫、見返しの装置図、舞台平面図は伊東喜朔。再版でカバーの袖が変わる。
『美徳のよろめき』
講談社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和32年6月20日発行/定価280円/
『美徳のよろめき』(特装本)
講談社刊/A4判/並装筒型貼凾付/著者ペン署名入/昭和32年9月15日発行/価2200円/限定500部記番なし/生沢朗装/栞付/
何故か凾が壊れていたり汚いものが多い。この間、生沢朗の表紙画の原画とこの豪華本のセットが60万円という値で某古書店で売られていた。
『現代小説は古典たり得るか』
新潮社刊/新書変型判(17.6×11.7糎)/角背上製本カバー帯付/昭和32年9月25日発行/定価200円/
巻頭口絵著者近影。
『橋づくし』
文芸春秋新社刊/B6判/角背上製クロス装機械凾付/昭和33年1月31日発行/定価290円/
『橋づくし』(五版本)
(左)5版本。(右)初版本。
文芸春秋新社刊/B6判/角背上製クロス装機械凾付/昭和33年9月30日発行/定価290円/
この5版は凾の色が朱色である。理由不明。
『旅の繪本』
講談社刊/B6判/角背上製本機械凾付/昭和33年5月1日発行/定価280円/本文アート紙/NHK提供松崎国俊の口絵白黒写真41枚/表紙にはカラー写真8枚印刷/直木久蓉装/
凾の下部は取り出しやすいように半円形に刳り貫いてある。
『薔薇と海賊』
新潮社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和33年5月30日発行/定価220円/
『不道徳教育講座』
三島も出演した映画「不道徳教育講座」(西河克巳監督、日活)台本。
中央公論社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和34年3月16日発行/定価200円/佐野繁次郎装/横山泰三挿画/本文2段組/
『文章讀本』
中央公論社刊/23×17糎/丸背上製本背クロース継表紙機械凾帯付/昭和34年6月25日発行/定価300円/著者自装/
重版は装幀が若干異なる。
『文章讀本』(『婦人公論』付録)
雑誌『婦人公論』昭和34年1月号付録/新書判/並製/雑誌・付録で150円/神野八左衛門装/表紙写真大竹省二/カット藤野一友/
『鏡子の家 第一部』
新潮社刊/B6判/丸背上製クロース装機械凾帯付/昭和34年9月20日発行/定価290円/岩崎鐸装/
『鏡子の家 第二部』
新潮社刊/B6判/丸背上製クロース装機械凾帯付/昭和34年9月20日発行/定価290円/岩崎鐸装/
帯に作者の言葉が入っている。
『裸體と衣裳=日記=』
新潮社刊/B6判/角背上製本布装カバー付/昭和34年11月30日発行/定価300円/藤野一友装/
大場啓志『三島由紀夫古本屋の書誌学』によると、初版には帯はなく重版から、しかし何らかの理由で初版にも帯つきがあるらしい、とのこと。
『続不道徳教育講座』
中央公論社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和35年2月5日発行/定価260円/佐野繁次郎装/横山泰三挿画/本文2段組/巻頭著者近影/
『宴のあと』
新潮社刊/A5判/角背上製本カバー貼凾帯付/昭和35年11月15日発行/定価390円/文字カット町春草/本文罫囲み/
『お嬢さん』
講談社刊/B6判変型(12.7×17.5糎)/角背上製本機械凾帯付/昭和35年11月25日発行/定価280円/中林洋子装/巻末著者近影/
帯に三島写真入。
『スタア』
新潮社刊/B6判/角背上製本機械凾帯付/昭和36年1月30日発行/定価230円/
表題著者名が印刷された表紙を目の粗い布が覆っている瀟洒な装釘。帯付は稀。
『獸の戲れ』
新潮社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和36年9月30日発行。定価290円。東山魁夷装、画/
『獸の戲れ』(再版本)
新潮社刊/B6判/角背上製本カバー帯付/昭和39年5月30日発行/定価350円/東山魁夷装、画/
映画化封切りにあわせた異装か。
『美の襲撃』
講談社刊/B6判/角背上製クロス装カバー付/昭和36年11月15日発行/定価450円/カバー及扉の写真細江英光/
『美しい星』
新潮社刊/B6判/角背上製クロス装カバー帯付/昭和37年10月20日発行/定価400円/永井一正装/
重版帯には三島写真入。
『愛の疾走』
講談社刊/B6判/角背上製本機械凾帯付/昭和38年1月20日発行/定価300円/
実は奥付の初版発行日に2種あり、目次がはいったものとないものがある。
『林房雄論』
新潮社刊/B6判/並製貼凾帯付/昭和38年8月30日発行/定価800円/上口睦人装/初版1000部/林房雄年譜付/
初版が千部だというのは、当時の発売広告に記載がある。
『午後の曳航』
講談社刊(長篇書下し作品)/B6判/丸背上製クロス装カバー帯付/昭和38年9月10日発行/定価350円/麹谷宏装/今井寿恵撮影口絵巻頭著者近影/
帯の背が汚れているものが多い。
『剣』
帯欠
講談社刊/A5判/角背上製クロース装貼凾帯付/昭和38年12月10日発行/定価480円/
『肉体の學校』
集英社刊/B6判/並製帯ビニルカバー付/昭和39年2月15日発行/定価350円/
初版帯に2種あり。
『喜びの琴 附・美濃子』
新潮社刊/B6判/並製段ボール筒型機械凾付/昭和39年2月25日発行/定価300円/上口睦人装。
『私の遍歴時代』
講談社刊/B6判/並製機械凾付/昭和39年4月10日発行/定価420円/題名題字著者/栃折久美子装/
『三島由紀夫自選集』
(左)緑染バックスキンに型押の表紙。(中)凾。(右)三島墨筆署名。
集英社刊/A5判/丸背上製総バックスキン装天金貼凾段ボール合わせ外凾付/三島墨筆署名入/昭和39年7月10日発行/限定1000部/伊藤憲治装/平川朗撮影口絵著者近影/解説橋川文三/本文2段組/奥付の2色刷検印紙に記番。
『幸福號出帆』(桃源社版)
桃源社刊/A5判/丸背クロース上製本貼凾帯付/昭和39年9月25日発行/定価850円/
『絹と明察』
講談社刊/A5判/丸背上製布装貼凾帯付/昭和39年10月15日発行/定価650円/
重版帯文改。
『第一の性《男性研究講座》』
集英社刊(コンパクトブックス)/11.2×17.5糎/並製カバー付/昭和39年12月30日発行/定価200円/横山泰三画/
カバー裏表紙に著者写真と略歴。昭和44年6月30日発行の新装版は《プレイボーイブックス》の1冊。
『音楽』
中央公論社刊/B6判/角背上製本カバー帯ビニルカバー付/昭和40年2月15日発行/定価390円/カバー絵デューラー/レイアウト題字神野八左衛門
『レスボスの果実』
プレスビブリオマーヌ(Collection
Saphir
XV)刊/B6判/シリーズ全20冊で布製夫婦凾入/昭和40年6月発行/ヴァン・ドンゲン画(マルグリット作『ラ・ガルソンヌ』限定100部本挿画より)/メモ文佐々木桔梗/限定195部/一枚漉き局紙のリーフレット、4頁
『三熊野詣』
新潮社刊/B6判/角背上製クロス装貼凾帯付/昭和40年7月30日発行/定価400円/
『雨のなかの噴水』
講談社刊(ロマンブックス、三島由紀夫短篇全集6)/新書判/並製カバー付/昭和40年8月5日発行/定価260円/
『目 ある藝術断層』
集英社刊/A5判/角背上製本貼凾帯付/昭和40年8月20日発行/定価850円/
奥付の出版社住所変更による初版本2種あり。それぞれ帯も異なる。写真多数収録。背題、奥付には『目』だが、凾表紙、表紙には『目 ある藝術斷層』になっている。「三島由紀夫戯曲一覧」付。無論奥付住所が「神田一ツ橋二ノ三」のものの方が高い。追記:大場啓志『三島由紀夫古本屋の書誌学』によると、帯の背に「三島由紀夫評論集」とある方の初版は三島自決以降に何故か初版として刊行されたものだという。また、重版で帯が替わる。
『サド侯爵夫人』
三島が表紙の「サド侯爵夫人」初出誌『文芸』(昭40・11)。
河出書房新社刊/B6判/角背上製本クロス装貼凾帯付/昭和40年11月25日発行/定価580円/秋山正装/序澁澤龍彦/
重版は帯文改。
『反貞女大学』
新潮社刊/B6判/並装カバー帯付/昭和40年3月5日発行/定価300円/
城市郎『三島由紀夫の本』によると、初版本表紙絵が某国紋章に酷似しているため回収され、再版より村上芳正画になったという。回収された割にはよくある。
『憂國=映画版=』
(左)初版本。(中)『映画芸術』昭和41年5月号表紙。(右)映画『憂国』チラシ(アートシアターニュース)。
新潮社刊/26.5×19糎/角背上製クロス装帯ビニルカバー付/昭和41年4月10日発行/定価1500円/スチール写真69枚/
数年前、某古書展に於いて5000円で完本が出品され、23人の応募者の中から当選した感激の一本。ビニルカバーが取れたものは白い表紙が汚れているものが多い。某古書店では墨筆署名入が25万円だった。所収スチール図版に生写真を上から貼付したものが小部数ある(著者の意向に合わなかったからか)。映画をアートシアターに見に行くと、この「憂国=映画版」が売っており、三島がいればその場で署名が入れて貰えたと云う。
『サーカス』
プレス・ビブリオマーヌ刊/28×22糎/並装背革帙入/昭和41年春発行/価3800円/限定375部/著者ペン署名入/武井武雄画/別に刊行者用無記番20部あり/
『英霊の聲』
河出書房新社刊/B6判/角背上製布装貼凾帯付/昭和41年6月30日発行/定価390円/
重版帯文改。
『複雑な彼』
集英社刊/B
『対談・日本人論』
番町書房刊/B6判/並装段ボール筒型機械凾付/昭和41年10月25日発行/定価380円/
林房雄との対談。
『荒野より』
中央公論社刊/B6判/丸背上製背クロス装貼凾帯付/昭和42年3月6日発行/定価580円/
『芸術の顔』
番町書房刊(「人生の言葉2」)/11.5×11.7糎/丸背上製本ビニルカバー帯付/昭和42年7月28日発行/定価340円/上口睦人装/巻頭著者写真/シリーズ監修川端康成/
『サド侯爵夫人』(限定版)
中央公論社刊/30×22糎/背革3段マウント丸背上製本泊押革題簽天鵞絨装夫婦凾段ボール外凾付/著者フェルトペン署名入/限定380部/昭和42年8月発行/価12000円/
『葉隠入門 武士道は生きている』
光文社刊(カッパビブリア、「日本人の知恵2」)/新書判/並製カバー付/昭和42年9月1日発行/定価340円/粟津潔装/横尾忠則画/
口絵写真4頁。重版カバー異装。
『夜会服』
集英社刊/B6判/並製凾帯付/昭和42年9月30日発行/定価390円/宇野亜喜良装/
昭和48年5月15日発行の2版で上製本になる。
『朱雀家の滅亡』
劇団NLT公演パンフ。
河出書房新社刊/B6判/角背上製布装貼凾帯付/昭和42年10月25日発行/定価480円/
昭和45年8月15日発行の再版本では扉絵改。
『対話・人間と文学』
講談社刊/B6判/角背布装上製本凾帯付/昭和43年4月28日発行/定価450円/上口睦人装/
中村光夫との対談。両者口絵写真。金色の帯は擦れてるものが多い。
『三島由紀夫レター教室』
新潮社刊/新書判/角背上製本カバー帯付/昭和43年7月20日発行/定価300円/渡辺藤一装/
『太陽と鉄』
講談社刊/23×14糎/角背上製クロス装カバー段ボール機械凾帯付。昭和43年10月20日発行/定価680円/横山明装/カバー写真篠山紀信、玉井瑞夫/
背の題簽部分の金色タイトルが褪せてしまってるものが多い。なお、試作版らしい白色段ボール機械凾版異装がごく少部数存在する。
白凾バージョン。本体表紙の金箔捺角度がずれている。
『岬にての物語』(豪華本)
牧羊社刊/28.5×22.4糎/総仔羊革装上製本天金夫婦凾段ボール外凾付/著者墨筆署名入/三島家家紋透入手漉局紙使用/本文2色刷/蕗谷虹児原色刷挿画貼付、他多数挿画/昭和43年11月15日発行/定価15000円/限定300部/
この他に著者本限定50部(表紙スウェード)がある。その内30部は蕗谷虹児肉筆画入。価18000円。以前、300部本に貼付されている多色刷画を貼付した牧羊社の刊行案内を見た事がある。
『わが友ヒットラー』
浪曼劇場上演台本。
新潮社刊/B6判/角背上製布装貼凾帯付/昭和43年12月10日発行/定価400円/前川直装/
『命賣ります』
集英社刊/B6判/並製カバー帯ビニルカバー付/昭和43年12月20日発行/定価380円/横山明装/
『春の雪』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装カバー貼凾帯付/昭和44年1月5日発行/定価680円/村上芳正装/
この他に、当時三島がノーベル賞候補だと噂になり、初版発行以前に「ノーベル賞受賞」帯付版が少部数刷られたという言説がまことしやかに古書界には伝えられている。昭和43年10月30日発行の試作版は確かに、たま〜に市場に出回る。が、しかしながら、くだんの「ノーベル賞」帯というのは、どうも今まで誰も見たことが無く、この言説はフィクションではないかという意見が実は正鵠を射ているのではないか。
『奔馬』
新潮社刊/B6判/角背上製布装カバー貼凾帯付/昭和44年2月25日発行/定価720円/村上芳正装/
『文化防衛論』
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和44年4月25日発行/定価400円/
重版帯改。
『黒蜥蜴』
牧羊社刊/20×15糎/丸背上製本貼凾帯付/昭和44年5月20日発行。定価1000円/挿画FIDUS/題簽蕗谷虹児/造本三島由紀夫/初版1500部/
山田健二撮影巻頭口絵写真6葉は『黒蜥蜴』上演中の丸山明宏。本文2色刷。1500部というから初版のみかと思ったら2刷もあった。
『サド侯爵夫人』(新潮社版)
新潮社刊/B6判/角背上製布装貼凾帯付/昭和44年5月10日発行/定価580円/前川直装/見返し画ワットー/
『わが友ヒットラー』と対になるような装釘。
『討論・三島由紀夫VS.東大全共闘〈美と共同体と東大闘争〉』
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和44年6月25日発行/定価250円/
『癩王のテラス』
中央公論社刊/B6判/角背上製本貼凾帯付/昭和44年6月28日発行/定価650円/
石井出雄撮影口絵カンボジア写真数葉。アンコール・ワット地図入。
『若きサムライのために』
日本教文社刊/B6判/並装カバー付/昭和44年7月10日発行/定価350円。
『椿説弓張月』(限定版)
中央公論社刊/18.5×26糎/和綴装夫婦凾段ボール外凾付/昭和44年11月25日発行/定価4800円/限定1000部/私家版50部あり/
冒頭に高根宏浩による衣裳、国立劇場舞台美術研究会による装置のカラー図版。題字竹柴蟹助。
『黒蜥蜴』(豪華本)
牧羊社刊/21×21糎/角背上製蜥蜴革付総バックスキン装天金合わせ凾段ボール外凾付/昭和45年1月15日発行/価15000円/著者墨筆署名入/限定350部記番/
バックスキン部が紅色と紫色の2種がある。また、350部の他に著者本50部があり、外装は350部本と同一なれど三方金である。本文頁は蜥蜴のシルエットが型押しされており、凝ったつくり。
『椿説弓張月』
中央公論社刊/18.5×26糎/並製貼凾付/昭和45年1月30日発行/定価1500円/
『三島由紀夫文学論集』
講談社刊/B6判/丸背上製クロス装カバー貼凾帯付/昭和45年3月28日発行/定価980円/虫明亜呂無編/あとがき虫明亜呂無/虫明亜呂無装/
カバーに「太陽と鉄」の原稿冒頭部を印刷。
『鍵のかかる部屋』(豪華本)
付録の主人公児玉一雄名刺
プレス・ビブリオマーヌ刊/昭和45年6月発行/限定575部/
A版とB版がある。
A版:27.5×22糎/角背上製総仔山羊白革装天金本文用紙越前産手漉著者毛筆署名透局紙入布製夫婦凾付/著者ペン署名入/古沢岩美自筆署名摺番号入オリジナルエッチング一葉入/主人公「児玉一雄」名刺、「別葉後記」付/表紙平に番号刻印24金象嵌黒燻鍵嵌入/本番号1〜395番/価2万円
B版:並装/本文用紙A版と同一/天金/署名なし/古沢岩美自筆署名摺番号入オリジナルエッチング一葉入/主人公「児玉一雄」名刺、国電四ッ谷駅入場券貼付/「別葉後記」付/記番/布製たとう入/本番号396〜575番/価12000円
B版には別にエッチングなしのものが15部あるという。また、紅色革2部と紺色革3部、夫婦凾のデザインも少し異なっている試作5部本というものがある。2001年度明治古典会七夕展にて実際に手にとって見てきたが、凾は柄入り黒凾、紅色革はバックスキン、口絵銅版画は手彩色、表紙埋め込み鍵は金色で「三島」の刻印の無番号、刊行者「佐々木桔梗」の手紙入り、付録で名刺と切符付。200万円以上?! 三島没後刊行の本である。
『暁の寺』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装/カバー貼凾帯付/昭和45年7月10日発行/定価660円/村上芳正装/
『尚武のこころ』
日本教文社刊/B6判/並製カバー付/昭和45年9月25日発行/定価400円/
「三島由紀夫対談集」。
『行動学入門』
文芸春秋刊/B6判/並製カバー帯付/昭和45年10月15日発行/定価450円/
『源泉の感情』
河出書房新社刊/B6判/丸背上製布装カバー帯付/昭和45年10月30日発行/定価680円/
「三島由紀夫対談集」。
『作家論』
中央公論社刊/B6判/丸背上製クロス装貼凾帯付/昭和45年10月31日発行/定価580円/
『荒野より』の本体と色違いの装幀。
『橋づくし』(豪華本)
牧羊社刊/23×18糎/和綴/「築地絵図」貼付帙三島家家紋入袱紗夫婦凾段ボール外凾付/昭和46年1月7日発行/価17000円/著者墨筆署名入/直木久蓉造本/本文用紙特漉局紙/表紙特染鮫小紋/限定120部/
「雪の巻」「月の巻」「花の巻」の3種がありそれぞれ色が異なる。この他に著者本非売23部というものがあり2001年度明治古典会七夕展に出品されたので見てきた。著者が自決直前にこの豪華本用の署名を揮毫していたという。川島勝『三島由紀夫』によると、造本には平岡倭文重の意見が随所に取り入れられたとのこと。
『三島由紀夫十代作品集』
新潮社刊/B6判/並製カバー帯付/昭和46年1月25日発行/定価450円/池田浩彰装/
『天人五衰』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装カバー貼凾帯付/昭和46年2月25日発行/定価580円/村上芳正装/カバー画三島瑤子/
付録:村松剛と佐伯彰一の対談「認識と行動と文学」付。
『仮面の告白』(豪華本)
講談社刊/23×19糎/鉄枠硝子表紙装/天鵞絨張凾段ボール外凾付/昭和46年11月25日発行/定価5万円/
『蘭陵王』(自筆原稿復刻版)
講談社刊/19.5×12糎/復刻原稿を貼付した紙15葉/布装夫婦凾段ボール外凾付/昭和46年3月5日発行/定価1万円/武田泰淳「『蘭陵王』と『最後の一句』」付/限定1000部/
『蘭陵王』
新潮社刊/B6判/丸背上製布装貼凾帯付/昭和46年5月6日発行/定価800円/
「蘭陵王」のみ、旧仮名旧漢字。
『小説とは何か』
新潮社刊/B6判/並装貼凾帯付/昭和47年3月20日発行/定価400円/
『日本文学小史』
講談社刊/B6判/角背上製布装布製貼凾帯付/昭和47年11月24日発行/定価690円/中村洋子装/磯田光一解説/
『わが思春期』
集英社刊/15.5×17.5糎/角背上製本貼凾帯付/昭和48年1月15日発行/定価490円/赤坂三好装/粉川宏解題/
『第一の性』
集英社刊/B6判/丸背上製本貼凾帯付/昭和48年7月30日発行/定価880円/赤坂三好装/解題者不明
同タイトルは既出であるが、本書は「新恋愛講座」の初出本のためここで取り上げた。
『ぼくの映画をみる尺度』
潮出版社刊/B6判変型/角背上製カバー帯付/昭和55年2月25日発行/定価1300円/ブックデザイン森本常美/
『F104』
河出書房新社刊(河出文庫)/A6判/並装カバー付帯付/昭和56年6月4日発行/定価280円/粟津潔装/
帯には三島に関して何も書かれてはいないが、裏表紙部分の新刊案内に新刊として『F104』のタイトルが入っている。タイトルが初出。
『殉教(「獅子・孔雀」改題)』
新潮社刊(新潮文庫)/A6判/並製カバー帯付/昭和57年4月25日発行/定価360円/高橋睦郎解説。
『実感的スポーツ論』
共同通信社刊/B6判/丸背上製本カバー帯付/昭和59年5月1日発行/定価1100円/
『生きる意味を問う』
大和出版刊(知を鍛えるコンパクト・エッセイ)/B6判/並装カバー帯付/昭和59年10月30日発行/定価1200円/小川和佑編・解説/田中靖夫装/年譜付/
『熱帯樹』新潮社刊(新潮文庫)/A6判/並製カバー帯付/昭和61年2月25日発行/定価360円/
タイトルが初出。
『芝居日記』
中央公論社刊/A4判/角背上製本カバー貼凾帯付/平成3年7月5日発行/定価6800円/
今ならまだゾッキ本を探せる。
『新恋愛講座』
筑摩書房刊(ちくま文庫「三島由紀夫のエッセイA」)/A6判/並装カバー帯付/平成7年5月24日発行。定価640円/
タイトルが初出。田中美代子解説。
『初版本完全復刻版 假面の告白』
河出書房新社刊/丸背上製本カバー帯付・外凾帯付/平成8年6月25日発行/定価2000円/三島全文初公開文入付録付/
「初版完全復刻」とは言え、初版での誤植はそのままではなく、訂正された昭和25年3月20日発行の『假面の告白』第4版をもとにしている。
『三島由紀夫のフランス文学講座』
筑摩書房刊(ちくま文庫)/A6判/並装カバー帯付/平成9年2月24日発行/定価639円/鹿島茂編・あとがき/山本容子画、渡辺和雄装/
『剣/中世』
講談社刊(講談社文芸文庫)/A6判/並製カバー付/平成10年3月10日発行/定価980円/解説室井光広/年譜・著書目録安藤武/
『芝居の媚薬』
角川春樹事務所刊(ランティエ叢書7)/A6判/丸背上製本カバー帯付/平成9年11月18日発行/定価1000円/解説柳美里/
『日本人養成講座』
編著・修辞等
『ブリタニキュス』(修辞)
新潮社刊/11.4×17.2糎/並製帯付/昭和32年5月20日発行/定価200円/
ジャン・ラシーヌ原作・安堂信也訳・三島由紀夫修辞。
『聖セバスチァンの殉教』(共訳・編)
美術出版社刊/21×21糎/角背上製布装貼凾硬質ビニルカバー付/昭和41年9月30日発行/定価2300円/正誤表紙片付/
ガブリエレ・ダンヌンツィオ原作。三島由紀夫・池田弘太郎共訳。三島由紀夫編「名画集聖セバスチァンの殉教」付。図版多数。カラー図版2葉。この書物の出版経緯については澁澤龍彦「三島由紀夫とデカダンス」を参照されたい。
『青春をどう生きるか』(編)
帯欠
要書房刊/B6判/丸背上製本カバー帯付/昭和30年3月25日発行/定価180円/
伊藤整、南博、野間宏ら15篇を収録。
『六世中村歌右衛門』(編)
講談社刊/37×26糎/桃色革角背上製平紬装硬質ビニル凾段ボール外凾付/昭和34年9月発行/定価15000円/限定500部/中村歌右衛門墨筆署名入/
『石原慎太郎集』(編)
筑摩書房刊(「新鋭文学叢書8」)/B6判/三方黒染角背並製本機械凾付/昭和35年7月15日発行/定価280円/三島由紀夫編・解説/石原年譜作品リスト収録/
小口が黒で染めてあるが、処理悪くにじんでいる。
『文芸読本川端康成』(編)
河出書房新社刊(河出ペーパーバックス)/B6判/並装ビニルカバー帯付/昭和37年12月5日発行/定価250円/
巻頭写真多数。三島をはじめ小林秀雄等の川端論、川端作品抄、三島司会座談会等収録。年譜出版目録受賞目録収録。
『薔薇刑』
集英社刊(細江英光写真集)/43×28糎/角背上製クロス装ビニルカバー段ボール凾付/昭和38年3月25日発行/定価3500円/被写体及序文三島由紀夫/モデル協力江波杏子・土方巽/杉浦康平装・写真構成/三島・細江両者ペン署名入/限定1500部/
内容見本もある。
『薔薇刑』(新輯版)
集英社刊/39×54糎/角背上製本/布製帙段ボール外凾付/昭和46年2月30日発行/定価28000円/横尾忠則装/
初版とは写真の構成が異なっている。
『薔薇刑』(新版)
集英社刊/A3版/角背上製布装カバー帯付/昭和59年9月25日発行/粟津潔装/定価4800円。
『批評』特集デカダンス(編)
番町書房刊(『批評』1968年夏期号・通巻第12号)/昭和43年6月15日発行/定価290円/
表紙には「三島由紀夫単独編集/デカダンス特集」とある。吉田健一、澁澤龍彦、遠藤周作他執筆。三島は、「デカダンス意識と生死感」(座談会)、「デカダンス美術」(グラビア解説)、「太陽と鉄」(連載)、「編集後記」を執筆。
『ちっちゃな淑女たち』(監)
帯欠
小学館刊/丸背上製本ビニルカバー貼凾帯付/昭和45年7月20日発行/セギュール夫人原作/平岡瑤子・松原文子訳/序文及び訳文監修三島由紀夫/池田浩彰装丁・挿絵/