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2003年下半期

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7/2  国会図書館の帰り、柏のT書林を覗く。三島関連文献として、野地秩嘉『キャンティ物語』(幻冬舎文庫)カ帯250円、『ポポル・ヴフ』(中公文庫)カ200円、他に中上健次『枯木灘』(河出文庫)カ帯100円、倉田保雄『エリセーエフの生涯』(中公新書)ビカ帯250円を購入。
7/4  本日は下町展初日。注文品は無し。またもや閉場間際に到着、会場を一回りして拾ったのは、『昭和32年度戯曲代表作選集』(白水社)凾200円と小野芳朗『〈清潔〉の近代』(講談社選書メチエ)500円のみ。前者は三島も入っているが、単に三島が入っているからというだけではなく、「鹿鳴館」初演の文学座「創作劇連続公演」の4作が全部入っているためで、どういう作品が「鹿鳴館」と並んで上演されているかを知るため。後者はお勉強用。
7/5  朝、ネット注文した本が届いた。ピーター・ワード『キッチュ・シンクロニシティ』(アスペクト)1500円。ちょっと期待はずれ。『キッチュの心理学』みたいな本かと思っていたのに。で、国会の帰りに柏により、T書林を覗いて、尾津豊子『光は新宿より』(K&kプレス)350円、宮岡謙二『娼婦 海外漂流記』(三一新書)300円を購入。前者は「光クラブ」の語源?「光は新宿より」で立候補したヤクザの尾津喜之助の伝記だが、後でめくったら娘が書いているからか美談仕立て、買わなくてもよかった。後者は明治大正に海外に「輸出」されていた悲惨な売笑婦の研究。絶版の新書は、たまにこれはというような読み応えのあるいい本がある。それで帰宅してみると数日前にお勉強用にネット注文していた、細馬宏通『浅草十二階』(青土社)1400円と高原英理『無垢の力〈少年〉表象文学論』(講談社)1400円が届いていた。後者なんか出たばかりだが、新刊でもまず古書で探すというこのケチさ。共に定価の半額近くで買えた。
7/8  学校の帰り神保町に少し寄り、ちょっと勉強用で探していた本をG堂で発見するも高くて買えず、石子順造『キッチュ論』(喇嘛舎)カバ欠1000円を購入。
7/9  先日ネットで注文した『シンディ・シャーマン展』図録2000円が届いた。
7/11  本日は趣味展初日、といっても注文品はなし。国会図書館の帰りに会場へ急ぐが、いつものように到着は閉場1時間を切っていた。谷崎潤一郎『潤一郎喜劇集』(春陽堂)重凾の凾背欠500円なんてのがあったが、さすがに拾わず。で、矢代静一『魔性と聖性』(教文館)300円、三島論収録のため。これ、前々回は1000円で見送り、前回は500円で出ておりそれも見送っていた。まさかこんなに値下げするとは。シミが一緒なので同一本だ。で、次に蓮田善明「鴨長明」掲載の『文芸文化』(41.8)200円を拾う。それから、稲垣足穂『多留保判男色大鏡下巻 「稚児之草子」私解』(角川書店)限定380部和装800円というのを見つける。これ、あの豪華本の解説本だけというわけであるが、ある意味これはこれでめっけものであろう。一応購入。
7/15  図書館の帰り、柏で下車しT書林へ。以前目録注文して当たった金坂健二編『アンダーグラウンド・ジェネレーション 地下の世代』(ノーベル書房)ビニカ帯3000円を引き取る。60年代末のアングラカルチャーの写真集といったところ。
7/16  以前ネットオークションで落札した三島由紀夫作『サド侯爵夫人』(サンシャイン劇場)プログラム1000円が届いた。
7/17  ついネット目録で見つけ注文してしまったジップ/森茉莉訳『マドモアゼル ルウルウ』(崇文堂)初版5000円が届く。これ森茉莉の処女出版の自費出版したやつ、あーあ、とうとう5000円なんて大金を森茉莉に出してしまった。
7/18  神保町の人魚の嘆きで待ち合わせをしていたため、神楽坂の新潮社から神保町へ向かう。古書展も七夕も立ち寄る暇はなかったが、途中でT書店の外台を覗き、ベルグソン『時間と自由』(岩波文庫)カバ100円、森茉莉『靴の音』(筑摩書房)初凾600円、ヰンケルマン『希臘芸術模倣論』(座右宝刊行会)初カバ300円を購入。後者は安く入手でき嬉しい。それからそばの新刊書店で、新刊の中村光夫・三島由紀夫『対談・人間と文学』(講談社文芸文庫)を定価で購入。それから帰宅してみると、メールで注文していた倉田啓明譎作集『稚児殺し』(亀鳴屋)が届いていた。
7/19  所用で江古田の学校に立ち寄ってから神保町へ。今日こそは七夕展の下見をするぞ、と。しっかし出品物は、例年よりいいものがない。恭しく展示されている荷風の「墨東綺談」鉛筆書き原稿と手紙や写真やら3000万円をチラリとみてから、鏡花などの本を少し見る。何だか今回は抱き合わせ商品がやけに多いような気がする。で、これだけは直に見てみたかった、三島由紀夫の「からっ風野郎」衣裳あわせの時の写真他というやつ、ハッキリ言って、衣裳あわせの写真はかなり珍しいが、他は、カケのある「からっ風野郎」のスチールと、スピードポスター、それからチラシ、あと、三島がどこかで打ち合わせしているときの写真、それと「からっ風野郎」宣伝用にどこかの出版社が使ったとおぼしき写真(墨やホワイトなどで修正が施されているので)数枚の計67枚で最低落札価格30万円てちょっとやりすぎのような気もするが・・・・。それと横尾忠則のシルクスクリーンポスター「椿説弓張月」は、パネル貼りされてしまっており、画面も色あせていてこれで最低落札価格20万円というのは、ちょっとケタが一つ違うような気もしないでもなかった。それから地下でやっている「乱歩が蒐めた書物展」を見て、人魚の嘆きへ。
7/25  今回は新古書会館オープニング第1回の古書展である和洋会だ。オープニング第1回、そして目録の、特にK書店出品のものが黒っぽいのがズラリで価格も適価のものが多かった。で、これは無論目録外のものも会場にはどさりと出るだろう、と予想。こりゃ久々に会場であれやこれや拾っておいしい思いが出来そうだと画策。深夜族のくせに睡眠時間1時間程度で無理矢理起きて神保町へ向かう。御茶ノ水に着いたのは9時30分を過ぎており、こりゃあるいは既に長蛇の列になどと考えながら到着してみると、確かに並んではいるが大したことはなく。で、いよいよ開場。前は二階に上がっていたのに、今度からは地下に降りるわけだ。開場と共に目指す書店の棚に一目散、が、棚に並んでいるのは目録掲載品ばかりで、それ以外の本はなさそう・・・。結局大した拾いものはなさそうだ、がっくり。で、寝不足で頭グラグラになりながら、拾ったものは、北原童夢他『「奇譚クラブ」の人々』(河出文庫)200円、『奇譚クラブ』(58.1臨増)300円、三島原作「橋づくし」新派公演プログラム100円、前から探している三島原作の舞踊公演時のものではないが、昭和30年頃何かしら三島と関係のあった「柳橋みどり会」の公演プログラム100円、それと深沢七郎の出版パーティでくつろぐ三島夫妻のグラビア入り『週刊公論』(59.12.22)200円、三島対談掲載『知性』(55.11)200円。だが、注文品がある。外へ一旦出て一服してから再度会場を回り、それで注文品を確認する。注文したのは、山田一夫『配偶』(岡倉書房)凾6000円、『夢を孕む女』(白水社)凾8000円、谷崎潤一郎『月と狂言師』(梅田書房)15000円で、『夢を孕む女』以外は当たり。『配偶』は極美といいたいくらいの美本。同じく出品されており注文がなかったのかGケースに並んでいた『日本橋』再凾や『おせん』初凾がまあ美本とは呼べない状態であったので心配したが、これは綺麗だ。それと潤一郎のは限定本、和紙刷手彩の小型本で相場は3万円くらい、勿論無地のカバーも元セロさえついている。どうせ皆はずれるだろうと思っていたので、かなりの出費だ。気がつくとお昼。眠気も疲労もあったが、どうせならと五反田へ地下鉄で移動。今日は遊古会初日でもある。こちらでは注文品がないが、まずは会場1階を見て回る。ここで拾ったのは、三島が書評をしているカポーティ『遠い声遠い部屋』(新潮社)初カバ200円、特に汚くない三島由紀夫『禁色第一部』(新潮社)初版カバ200円。それから二階へ上がり、資料用に、1は持っている『別冊幻想文学・澁澤龍彦スペシャル2』500円、それから安かったので『カイエ・デ・シネマ・ジャポン』創刊号200円、ゴダールの『カラビニエ』パンフ200円、勉強用に山田和夫『戦艦ポチョムキン』(国民文庫)200円、西村清和『視線の物語・写真の哲学』(講談社選書メチエ)500円を購入。ああ横になりたい。そのまま山手線に乗り込み、一周分寝て、神保町「人魚の嘆き」へ向かう・・・・。
7/26  柏に出たので、T書林に寄り、いつだか目録で注文して引き取っていなかった『横尾忠則全集』(講談社)初版凾4000円を購入。ついでに外の100円均一棚から小沢昭一『私は河原乞食・考』(文春文庫)カバと『私のための芸能野史』(新潮文庫)カバを拾う。
7/28  国会図書館の帰り、神保町へ寄る。T書店外台をちらと覗き、竹原崇雄『三島由紀夫「仮面の告白」の世界』(風間書房)凾800円を購入。
7/30  ネットオークションで落札したものが届く、三島由紀夫『純白の夜』(中央公論社)初版半分帯付4210円。半分帯とは、表紙面の部分だけであとは欠。
7/31  国会図書館の帰り、池袋経由で江古田へ。途中池袋西武の新刊書店内にある詩集専門店を覗くと、なんと思潮社ゾッキセールをやっており、1冊200円だったので、松田修『日本的聖性の機械学』カバ、寺山修司『われに五月を』カバ帯、ミッシェル・レリス『獣道』カバ帯、『日常生活の中の聖なるもの』カバ帯を拾う。これはお得だ、特にレリスの最後のはよかった。で、所用で大学に向かい、B・O江古田店を覗いて、西原大輔『谷崎潤一郎とオリエンタリズム』(中公叢書)カ帯1400円を購入。出たばかりの本、安く買えて良かった。
8/2  ネットオークションで落札した『婦人画報』(61.12)1000円が届いた。三島由紀夫「黒蜥蜴」の初出誌。普段ここまでしないのだが、「黒蜥蜴」は大好きな作品だから特別。挿画や装置図も入っているし。
8/3  ネットで注文した『郡虎彦英文戯曲翻訳全集』(未知谷)凾3000円が届いた。出たばかりの本だが安く買えてラッキーだ。
8/6  国会図書館の帰り、銀座に出る。某ギャラリーを覗いた後に、O書店に寄り、三島作品紹介の『歌舞伎座案内』5冊と筋書き3冊各200円と三島寄稿の二代目吉右衛門襲名公演のパンフ500円を購入。帰宅するとネットオークションで落札した帝劇パンフ『鹿鳴館』1000円が届いていた。
8/7  今日は新宿伊勢丹大古本市の初日である。期待している。無論。で、結局試みたが眠れずほんの数時間の睡眠で飛び起きて、一路新宿へ。開店30分前に到着。明治通沿いのエレベーターに一等近い入り口、ここだけ既にかなりの行列。幸い先に来ていた友人にかわってもらい、10時の開店と共に店内に駆け込み、1回目のエレベーターに間に合う、しかも最後の方ギリギリだったので降りる時は最初。エレベーターを飛び出すやいなや案内の店員の手から会場配置図を受け取り、目指すは目的の書店の棚。天井からつられている店の看板を頼りに目的地に着いてみると、棚の商品がいつもと全く違う、これは一体と混乱していたところに他の人間達も到着、実はこの裏の棚だったのだ。負けじと裏に回り必死に目を通し、これはというものは値札も見ずにドシドシカゴへ放り込む。ふと気づくとここの書店の棚だけ全く身動きが出来ない状態、押し合いへし合いしつつも幾つか拾い、取り敢えず他を回る。もう一つ期待していた書店の棚が全くやる気のない様な棚だったので、昨年いい思いをした映画・演劇グッズを漁る。しかし、探している演劇パンフ・チラシは全くなし。ここよりネットオークションに出した方が儲かるから出ていないのか? まあ演劇関連自体そもそも少ないのだが。欲しい映画パンフもない。だが、ロビーカードでいいものを発見した。気がつくと正午。荷物をおいて屋上で一服すると寝不足の疲れがじわじわと。さあてと、もう一回りして幾つか拾い、これからどれを棚に戻すかで悩む。気がつけば14時過ぎ。で、結局、谷崎潤一郎『過酸化マンガン水の夢』(中央公論社)初版凾元パラ付極美800円、小穴隆一木版装の芥川龍之介『沙羅の花』(改造社)重版凾美3000円、それから永井荷風『荷風随筆』(中央公論社)初版凾2000円、それからどっかで聞いたことがあり拾っておいた松崎実『殺生関白行状記』(日本評論社)初凾欠1500円を戻す。それで、某書店の棚に返しに行き、谷崎潤一郎『痴人の愛』(改造社)重版凾付1000円と十一谷義三郎『ちりがみ文章』(厚生閣)初版凾付2500円を友人に譲り、結局購入することにしたのは、泉鏡花『鏡花選集』(春陽堂)初版凾欠600円。縮刷版の青クロス装のではなく、雪岱の木版見返しの。見返しの木版は綺麗なのに600円の値札が糊付けされているのは悲しいが、これは安い。それと、谷崎潤一郎『青春物語』(中央公論社)初版凾付杢太郎木版装1000円薄田泣菫『太陽は草の香がする』(アルス)初版カバ欠墨筆献呈署名入1000円鏑木清方『柳小紋』(畝傍書房)初版カバ欠300円、それから特にこだわりがあったわけではないが、美本で苺柄のなかなか可愛い本だったので縮刷版『夢二画集』(三英堂・賀集文楽堂)重版凾付3000円、それから三島関連で拾った、雑誌『PHOTO JAPON』の「薔薇刑」特集500円、三島寄稿、参加対談、特集の雑誌『解釈』(71.4)『民主文学』(71.2)『伝統と現代』(69.9)『三田文学』(69.7)セットで1000円、三島論収録の田中美代子『さみしい霊魂』(エポナ出版)初カバ帯750円、それと三島原作映画「複雑な彼」ロビーカードピン穴あり10枚セット3000円、同「鹿鳴館」8枚セット美2000円を購入した。三島映画のロビーカードは安く手に入れられたし(特に三島生前の「複雑な彼」)、鏡花の雪岱木版本もかなり安価で拾えたし・・・・で、注文品を確認する。注文したのは、矢頭保写真集『体道〜日本のボディビルダーたち』(ウェザヒル出版)カバ4000円と十一谷義三郎『笑ふ男・笑ふ女』(白水社)初版凾付3500円。後者のみ当たり、出してきて貰うと、何かちょっとヘンである。実はこの本は前に1万円近くで買って持っていて、今回安価で出ているので取り敢えずという気持ちで注文してみたのだが、出てきたのは明らかに所持本と凾の大きさが違う、あれあれまてよ、まさかこれはと中身を見てみると、限定100部墨筆署名記番の「春寿版」ではないか! こりゃ出品店が気が付かなかったのか、知らなかったのか、ともかくラッキー、相場の十分の一といったら言い過ぎか。で、階上のレストランで昼食をとり、その後へとへとの体を引きずり神保町へ。
8/8  我楽多展初日。国会図書館の帰りにそのまま神保町へ。注文品はなし、会場で中村哲朗『ジャパノロジストの眼』(三修社)カバ100円、野坂昭如『アメリカひじき・火垂るの墓』(文芸春秋)初版カバ500円を拾い購入。前者は三島とつき合いのあった人物。後者は、元版だ。それから人魚の嘆きに立ち寄り、帰りに新刊書店で椹木野衣『増補シュミレーショニズム』(ちくま学芸文庫)を定価で購入。
8/9  ネットオークションで落札した三島原作映画「獣の戯れ」B2ポスター少痛1800円が届いた。
8/10  柏に出たのでT書林に寄り、宗谷真爾『アンコール史跡考』(中公文庫)250円を購入、その後古書Sに立ち寄り、ハル・フォスター編『反美学』(勁草書房)1200円を購入。
8/13  以前ネット注文した瀬良真理夫『禁苑』(銀座書院)重凾帯1000円が届く。
8/18  ネットで注文した本が届いた、篠山紀信・中平卓馬『決闘写真論』(朝日文庫)600円、森茉莉『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』(ちくま文庫)360円、宗谷真爾『生命存在と文学』(現代思潮社)凾800円が届く、最後の以外は単に定価で買うのをケチっただけの注文。雑誌『シアター・アーツ』18号が届く。
8/20  国会図書館の帰りに柏で下車しT書林を覗く、嶺隆『帝国劇場開幕』(中公新書)300円を購入。ちょっと安く探していたもの。
8/21  国会図書館の帰りに神保町へ。今日は城北古書展。注文品も無し、会場でめぼしいものもなし。今やっている論文関連で、コリン・ウィルソン『性の衝動』(竹内書店)初カバ400円を拾う。
8/27  駒場の日本近代文学館の帰り、さて21時からの鈴木清順上映まで何するかとブラリ渋谷の新刊書店に入ったところ、三島由紀夫『師・清水文雄への手紙』(新潮社)が積まれていたのを見つけ定価で購入。やっとでたか。ホントは「ジュルナール律」復刻版(なんて奇特な復刻を! 願わくば「律」も!)を立ち読みしようと探していたのだけど、早速店を出て喫茶店で読む。
8/29  本日はぐろりや会初日、国会図書館の帰りに神保町へ向かう。注文品はなし、会場で買いたいものも一つもなし。T書店に立ち寄ってから「人魚の嘆き」へ。某贈り物企画でゲットした佐藤春夫『都会の憂鬱』(新潮社)初版カバ欠を手数料を払い頂戴する。
8/30  新潮社から三島由紀夫『師・清水文雄への手紙』が献呈されてきた。
9/2  ネットで注文した堂本正樹『美匠たちの邂逅』(村松書館)カバ署1500円が届く。
9/5  今日は書窓会初日。国会図書館の帰りに会場へ。注文品はなし。そこでひょいと拾ったのが、井上武彦『同行二人』(ユーウ企画)カバ帯300円。これ、三島が生前同人誌で読んで感動して「文芸」に載せてくれないかと編集長に手紙まで出したという戦記小説。初の単行本化という。それから読み物用に村井弦斎『小猫』(中央公論社)凾500円。「日本近世大悲劇名作全集」版。それから由良君好『椿説泰西浪曼派文学講義』(青土社)カバ帯600円なんてものを拾ってみる。で、会計間際、ラシーヌ作三島由紀夫修辞の文学座パンフ『ブリタニキュス』3000円を見つけてしまう。いやそれでも3000円は高いよ。高くて2000円までじゃないかとも思ったが、渋々購入。しゃあない、持っていないし。あれこれ見ていたら、結局18時、他の店は閉まってるだろうと、そのまま「人魚の嘆き」へ直行、そこで某氏より田邊園子『伝説の編集者〜坂本一亀とその時代』(作品社)を頂戴する、感謝!
9/6  本日は高円寺古書展、西部会館に来るもは久しぶりだ。注文品である澁澤龍彦『神聖受胎』(現代思潮社)初版署名5000円はハズレ、会場で拾ったのは、三島収録の雑誌『婦人公論臨時増刊』(59.3)300円、『週刊朝日』(51.1.7)100円、岸田国士『チロルの秋』(春陽堂文庫)初300円、雑誌『Ur』11号300円なんてもの。それからかなり久々に荻窪のS書店にいってみる、あれこれと欲しいものもあるが、ちょっと・・・で、結局新本より安いというだけで『三島由紀夫vs東大全共闘1969-2000』(藤原書店)カバ800円と大下宇陀児『石の下の記憶』(双葉文庫)カバ帯450円を購入。後者は「光クラブ」がモデルになっているらしいので、以前から読みたかった。で、駅前のI書店を覗いた後、西荻に移動し、幾つか覗く。数軒店がなくなっていたのが悲しい。
9/8  数日前勢いでネット書店に注文してしまった写真集『Diane Arbus:An Aperture Monograph』が届いた。新本。今更ではあるがアーバスの写真集。
9/11  国会図書館の帰り、柏で下車しT書林に寄る。深沢七郎「風流夢譚」および大江健三郎「セブンティーン第2部・政治少年死す」の合冊海賊本1000円と飯沢耕太郎『写真美術館へようこそ』(講談社現代新書)300円を購入。
9/13  昼過ぎ、中央線古書展に注文品の確認電話を入れる、三島関連で注文した和田ゆたか『割烹料亭般若苑マダム物語』(太陽出版社)1000円は当たっていた。で、今度は愛書会古書展、こちらも当たっている。・・・神保町は最終日なので17時閉場、その後待ち合わせがあったので、急いで高円寺へ向かい、注文品だけ受け取ってすぐ神保町へ向かったが、どうも間に合いそうになかったので友人に引き取りを頼む。で、愛書会で注文したバイロス画集『アフロディテの苑』(Im Garten der Aphrodite 18 Bildgaben)限定350部記番1葉欠5000円というのを友人から受け取る。しっかし、これ、カルトンだかたとうだかのケースがあったんじゃなかろうか、よくわからぬが、表紙の紙と台紙が18枚(内、1葉欠)という無綴じのもの。
9/15  所用で新宿に出たついでに紀伊国屋により野崎歓『谷崎潤一郎と異国の言語』(人文書院)を定価で購入。
9/16  必要あってネット古書店に注文した川端香里男『ユートピアの幻想』(講談社学術文庫)カバ860円が届く。
9/17  勉強用にネット古書店に注文した前川道介『愉しいビーダーマイヤー〜19世紀ドイツ文化史研究』(国書刊行会)カバ帯2000円と、ある方から売っていただいた日夏耿之介訳『サロメ』(奢霸都館)凾7000円が届いた。
9/19  仕事で壇一雄宛三島由紀夫書簡を見に甲府の山梨県立文学館へ。無論日帰り、そそくさと帰ろうと思ったが折角だからと、文学館の学芸員の方に近所の古書店を教えて貰い行ってみる。F雪堂書店というその店、半分は古レコードで、店内では常連(?)の老人が「蘇州夜曲」をかけていた。正直欲しいものはなく、さて帰るかと店を出てみると、ショーウィンドウのようになっているところに、「春陽堂『鏡花全集』揃大正14年5000円」というのを見つける。凾欠で背中はすっかり褪色し、ちょっと状態が悪いのもあるが、これってあの全集!? ウムこれはと悩むこと数分、この金欠時にどうしようと思ったが、まあ単純に1冊300幾らだと思い、購入。ギリギリ五千円しか持っていなかったので、主人に税込みなのか聞いてみると、じゃあ4000円でいいよとのこと。1冊300円以下に。で、段ボールに入れて貰い近くのコンビニへいき宅急便で自宅に発送。・・・しっかし、背中の箔押しって雪岱のあの独特の字体ではなかったっけと帰りの電車でまた悩む。帰宅すると、ヤフオクで落札した長谷川明『写真を見る眼』(青弓社)800円が届いていた。
9/20  今日は久々にどきどきするような感じだ、というのも先週五反田展の目録でよい出物をみつけ注文し、それがとうとう今日わかるからだ。そして今日、昼間に国会図書館に寄って仕事を済ませた後、おそるおそる抽選確認の電話。当たっている! そのまま五反田に直行し、谷崎潤一郎『お艶ころし』(千章館)再版凾付30000円を購入。ちょっと凾に痛みがあるとはいえ、山村耕花による木版表紙は綺麗で、手にとって改めて感動した。昔、近代文学館で出して貰って手にしたことがあったが、自分のものとなると感慨ひとしおである。しかもこの値段でこれが購入出来るとは! 神保町ならこの2倍以上はしたろう。前々から初版なんか高いからどうでもいい、それよりも価格の下がる重版の凾欠でいいともかく綺麗なのが欲しかったのだ。念願かない、谷崎本の中でも最も美麗な一本をいまこの手にしている。・・・・この1冊を受け取っただけで会場は全く見ずに、直ちに神保町へ向かう。神保町では紙魚の会古書展、ここでも当たった横光利一編『富ノ澤麟太郎集』(沙羅書店)初版凾付8000円を購入。本体背が少し褪色、凾の角っこが少し痛んでいるが、これもかなり安い買い物であろう。目録には何の記載もなかったのでてっきり凾欠と思っていたのだが。いやーそれにしても、もの凄くラッキーな買い物が出来た。無論、これでかなりかなり懐がきつくなったわけだが・・・。それから某サイトの飲み会に行き自慢、祝福して貰う。
9/21  先日の『鏡花全集』(春陽堂)凾欠15冊揃4000円が届いた。
9/29  新宿紀伊国屋で、ちょっと必要あった山下武『20世紀日本怪異文学史』(有楽出版社)定価を購入。
9/30  夕方、仕事の後に神保町に出て、T書店を覗いた後、近くの店で『世界動物文学全集9』(講談社)凾月報300円を拾う。ロマン・ギャリイ「自由の大地」収録。演劇映画専門のY書店の外棚をふらりと覗き、サルドゥ「皇女フェドラ」掲載の『悲劇喜劇』(69.11)を見つけどうせ100円か300円だろうとそのまま帳場でこれ下さいと会計して貰ってみると、何と750円もした、今更「じゃあやめます」ともいえず買う羽目に。何故こんなもんがこんな値段するのかわからぬが、「お艶」ショックでボーッとしていたのか、失敗だ。それから日本特価書籍でちょっと必要あったジャック・ラカン『精神分析の四基本概念』(岩波書店)を定価で購入。
10/2  昼、以前ネット書店で取り寄せ注文していた石桁真礼生『歌劇卆塔婆小町』(全音楽譜出版社)が届く。三島の「卒塔婆小町」をオペラ化したものの楽譜。仕事の帰りに柏で下車、T書林を覗き矢野誠一『三遊亭圓朝の明治』(文春新書)250円を購入。
10/3  以前必要あってネット古書店に注文していた加藤百合『大正の夢の設計家〜西村伊作と文化学院』(朝日選書)カバ帯600円が届いた。
10/9  早稲田の演博の帰りに、古書街をブラブラ。B堂書店でATGのパンフを漁り映画『音楽』パンフ500円を拾う。それから綺麗になったI書店で多木浩二『ヌード写真』(岩波新書)100円を、そしてM書店で森茉莉『恋人たちの森』(新潮社)初版凾帯2000円を見つけ、つい購入。この三島評の入っている帯はあんまり見ない。
10/10  ドイツ文化センターで行われる、三島原作オペラ「午後の曳航」の指揮者と翻訳者によるシンポジウムに向かう前に、神保町により城南古書展を覗く。注文品はなし、時間がなかったのでよく見られなかったが、深沢七郎『東京のプリンスたち』(中央公論社)初版凾痛300円を拾う。三島の推薦文が出ている帯は欠だ。この出版記念会に三島は夫婦で参加し思い切り歌って騒いだようだ。
10/11  柏に出たのでT書林を覗き、てるおかやすたか『スラング(卑語)』(光文社カッパブックス)カバ300円を購入。
10/14  仕事の帰りに神保町へ。T書店を覗き、ご主人と話した後、棚にノヴァーリス『続断片』(第一書房)初版凾欠5000円を発見。購入。数年前に同じ棚でこれの正編の凾欠を購入していたので、この初版の背コーネル革装の「凾欠」が丁度欲しかったのだ。で、人魚に寄った後帰宅。するとネットオークションでつい結構な値段を入れてしまった山野浩一『花と機械とゲシタルト』(NW−SF社)初版カバ3600円が届いていた。
10/17  国会図書館の帰りに五反田へ急ぐ。本日は散歩展。注文品である、三島由紀夫作『喜びの琴』パンフ・チラシ付き3500円と劇団浪曼劇場パンフ『わが友ヒットラー』3000円はあたり。本当は、今回の目録に出ていた村山槐多『槐多の歌へる』(ARS)初版凾後版8000円とか十一谷義三郎『神風連』(中央公論社)初版凾揃元版10000円とかは注文してみたかったが、万が一当たると懐がきつそうなのでやめておいた(まあ当たらないだろうが)。で、その後神保町へ出て「人魚の嘆き」へ行き、某掲示板企画で頂いた、対馬勝淑『三島由紀夫「豊饒の海」論』(海風社)初カバ帯、田邊園子『女の夢男の夢』(作品社)初カバ帯、笈田勝弘『俳優漂流』(五柳書院)初カバ、全て三島関連の書籍だが、これを頂戴した。帰宅してみると、ネットオークションで落札した今西汎子『巴里より愛する母へ』(実業之日本社)初版2200円が届く。背焼だが、これはちょっと珍しいだろう。それからホント久しぶりのマンガ、沼正三原作江川達也画『家畜人ヤプー』(幻冬舎)カバ帯1・2巻1100円。
10/18  某HP企画の紅葉狩り一泊旅行で軽井沢に行き、そこのR書店で室生犀星『蒼白き巣窟』(冬樹社)初凾帯700円を購入、その後ビンゴ大会で小田仁二郎『触手』(深夜叢書社)凾を頂戴する。
10/20  池袋にある古書店のネット目録で注文したものを、所用で池袋に出たついでに取りに行く。池田得三郎『家畜小屋』(中央公論社)初カバ1500円とちょっとお勉強用に『再録写真論』(淡交社)カバ帯800円を購入。
10/21  授業の帰り神保町へ。久しぶりに書肆Hを覗き、谷崎潤一郎『卍』(改造社)初版凾欠7000円と『刺青外九篇』(春陽堂)重版凾欠1500円、シナリオ文学全集『前衛シナリオ集』(河出書房)初凾1100円、演劇センター68/69大チラシ『トラストDE』『鼠小僧次郎吉』2枚400円を購入。『卍』は凾欠だがまー綺麗だし、『刺青外九篇』は袖珍版の絵表紙の方で小豆色のクロス装ではない方。シナリオ文学全集は、この巻だけ探していたもので、アルトーの「貝殻と僧侶」やら「アンダルシアの犬」やらが入っている。自由劇場のポスターは、アングラ演劇資料として。それからT書店に行き、人魚の嘆きへ。
10/24  本日はぐろりや会、国会図書館の帰りに神保町へ。閉場30分前。注文したのは『朝日ソノラマ』(67.4)特集三島由紀夫の魅力ソノシート2枚3500円。適価で購入できてよかった。それと会場で綱淵謙錠『斬』(文春文庫)300円を拾う。それからT書店へ行き、人魚の嘆きへ。
10/26  横浜美術館で催されている中平卓馬展にいき、図録というか書籍?の中平卓馬『原点復帰〜横浜』(オシリス)3150円を購入。帰宅後、先日ネット注文した北原綴『詩人・その虚像と実像』(創林社)初カバ帯600円が届いていた。
10/27  本日は新宿古書展。新宿古書展が西部会館から本部に移り、その上月曜日から3日間にかわってしまった。まー、本部の方が近いからいいが。何もない。お勉強用に、紅野謙介『書物の近代』(ちくまライブラリー)カバ帯400円と黒崎政男『カント「純粋理性批判」入門』(講談社)カバ帯600円を購入。実は目録に、谷崎潤一郎『異端者の悲み』(阿蘭陀書房)初版凾痛3000円同初版凾5000円という、何ともとんでもない出物が2冊もあり、両方注文した結果、5000円の方は印刷屋のミスだという出品店からの葉書が来た。しかしそれでも凾痛とはいえ3000円とは、相場ではこの25倍くらいはするだろう。このところ抽選は運が良かったので期待していたが、ハズレ。
10/31  本日は青展初日。無論、朝一に並ぶために、睡眠もそこそこ飛び起きて出かけ、8時15分には会場入り口到着、12〜3番目くらいであった。で、5分くらい前に入り口が開いて、会場の地下の入り口前に。残念なことに、会場の配置図が張り出されていない。で、10時、開場! 雪崩れ込み、目標の出品店の棚を探す。よし来たと上の段から目を走らせようとすると、隣人が凄い勢いで手を伸ばし丁度視線を向けた所の本を抜き去ったので、何だろうと見ると「渡辺啓助」という著者名だけが見えた。仙花紙の丸背上製本のようだったがパラがかかっていて書名はよく見えなかった。その隣にもパラがけのものがあったので、取り敢えず手に取ってみると海野十三『地球発狂事件』(労働文化社)初版1800円であった。取り敢えずキープ。この棚だけもの凄い混みようだ。続けてあれこれ見ていくと、斎藤緑雨『あられ酒』初版1800円、取り敢えずキープ、それから福田恆存『キティ台風』(創元社)初版カバ300円、内田百間『船の夢』(那珂書店)凾付織田一麿木版表紙400円石原慎太郎『化石の森』(新潮社)正編続編凾両冊署名入500円、なんかを拾い、取り敢えずその裏の棚に移動、ここで泉鏡花『蜻蛉集』(国文堂書店)初版凾欠背痛1000円永井荷風『冷笑』(籾山書店)カバ欠背痛800円、堀口大学訳『サマン選集』(ARS)2000円をキープ。『蜻蛉集』、背中の痛みはちょっとあれだが見返しの雪岱木版画は無事。『サマン選集』は裸本で2000円はちょっと高いか。で、それから水島爾保布『東海道五十三次』(金尾文淵堂)凾欠背痛6800円なんてのを見つけたが、背中の痛みがきついし、タイトルをマジックで書いた紙を貼付してあるものだったのでスルー。その後、福田章二『喪失』(中央公論社)初版凾付帯欠900円(無論昭和34年の元版)と、ちょっと大正期の「芸術写真」を調べていて欲しかった高桑勝雄『手軽に写せるフィルム写真術』(ARS)凾1000円を拾う。それから一服と、帳場にキープ品を預けて外で喫煙タイム。で、第2回戦とばかりに入り口近くの店から細かく見ていくと、あまり人気のない棚の下に並べられている帯の書名に「小さん金五郎」というのを発見、これは・・と手に取ると、田村俊子『小さん金五郎』(新潮社)重版300円、そうあの夢二木版表紙の情話新集である! 背は痛んでいるが表紙は特にダメージもなく、最初は目を疑ったが、これが300円とは! それから歌舞伎関連パンフの山を漁り、三島由紀夫「地獄変」再演パンフ200円を拾う。それから昼食に抜けてから、最初の書店の棚に戻ってきてみると、補充されており、そこから谷崎潤一郎『乱菊物語』(創芸社)初版凾付300円をキープ、十一谷義三郎『ちりがみ文章』(厚生閣)初版凾欠700円はスルーし、地下本の『Niku_Buton』背革痛300円、胡蝶本の永井荷風『新橋夜話』(籾山書店)増補版凾欠痛700円を友人に譲る。これ、重版といって侮るなかれの増補版で、初版で削除された作品が収録されている。それから帳場に行き、取り置き品を厳選して、サマンや緑雨を戻して他を購入。で、その後三省堂会場を一通り見て、ダウン、喫茶店でダベってからBar人魚の嘆きへ。ここで某HPの某宴会に参加、某氏に谷崎潤一郎『二人の稚児』(春陽堂)初版凾付を適価でお譲りいただいた。それから某企画で、舟橋聖一『女めくら草子』(角川書店)初版凾を頂戴する。
11/1  川崎市民ミュージアムに森山大道展を見に行き、図録を購入後、中目黒に立ち寄り、そこのB・O中目黒店で三島由紀夫「室町反香魂」の国立劇場パンフ100円を購入。
11/4  bar人魚の嘆きへ学校の帰りにより、某HPの某宴会企画で頂いた吉田知子『無明長夜』(新潮社)初版カバ帯を受け取る。
11/5  国会図書館の帰り、東京都写真美術館にいき「写真新世紀2003」展を見た後、ミュージアムショップで、古い図録は半額だとのことだったので図録『日本近代写真の成立と展開』1150円を購入。ちょっと芸術写真を勉強しないとならないための資料。
11/7  本日は愛書会初日、注文した寺山修司『血と麦』(白玉書房)初版3500円ははずれ。凾が付いていたのかは不明。
11/11  授業の帰り、神保町により、久々に古書センターにある映画グッズ店の大量の邦画スチール写真を数時間漁り、まあまあの収穫。帰宅してみると、週末三島文学フォーラムにいっていて取りにいけなかった古書愛好会での注文品である、三島由紀夫作『黒蜥蜴』サンケイホールパンフ1500円が届いていた。これは「黒蜥蜴」の初演パンフで、ずっと欲しかったもの、しかもかなり安価で入手がかなった。
11/16  柏に出たのでT書林を覗く。北村和男『三島由紀夫〜神童の悲劇』(岩波ブックセンター信山社)200円と山田稔『スカトロジア』(福武文庫)300円を購入。前者は今まで全く知らなかったもので、岩波が出しているようだがあるいは自費出版かも?! それと、後者は単行本で500円以下なら買おうと思っていたのだが、福武文庫になっているとは知らなかった。確か講談社文庫かなにかで出ていたと思うが。
11/17  ちょっと用事があり久々に母校へ。で、帰りにこれまた久々に正門前のK書房を覗いてみると、おうおう数百円で「平凡パンチ」の60年代のものが山とあるではないか。で『平凡パンチ』(66.5.9)500円を購入。これ、三島由紀夫演出のストーリー写真「恋人のいる時間」掲載号! ただのグラビアとは違う、ある種作品である。それからB・O江古田店へ。ここで澁澤龍彦『サド復活』(弘文堂)初版カバ美400円、寺山修司『言葉が眠るときかの世界が目ざめる』(新書館)初版カバ700円、それと100円コーナーで『映画評論』(71.5)を拾う。金井勝「GOOD-BY」シナリオ掲載のため。
11/18 こないだ「日本の古本屋」のネット検索をしたらぽんぽんぽんと探求書がヒットしたので別々の店で3冊も勢いで注文してしまった。で、今日届いたのが矢頭保写真集『OTOKO』(RhoDeltaPress)2刷カバ6000円。三島に捧げられた写真集で、三島写真も一葉ある。  
11/20  これもこないだの古書検索でひっかかって注文した、森茉莉『濃灰色の魚』(筑摩書房)初版凾1300円が届いた。
11/21  本日は趣味展。国会図書館の帰りに神保町へ。といっても待ち合わせがありT書店へ。会場へは赴かず、注文した谷崎潤一郎『少将滋幹の母』(中央公論社)限定署名入凾付4800円はハズレ。佐々木桔梗『日本の肉筆絵入本・北園克衛を中心に』(書肆ひやね)限定書名を見せていただいた。で、帰宅してみると、これも先日ネット検索で出てきて注文した、モーリス・センダーク『いるいるおばけがすんでいる』(ウェザヒル出版)初版帯(のような紙片)、付録「Mother's Book」付3000円が届いていた。これは三島由紀夫が監修委員を務めているもので、なかでも珍なのは付録の「マザーズ・ブック」というお母さん用解説書、これに三島らが参加した座談会が収められているのだ。
11/22  ちょっと中野の某書店へ行って山本タカト個展をみてから、高円寺で下車、阿佐ヶ谷までブラブラして古書店を覗く。阿佐ヶ谷のS堂書店で『血と薔薇』創刊号まあ美2300円というのがあったのでつい購入。既に4号まで揃っているが、かなり安く買ったが手持ちの創刊号は背が痛んでいたのだ。
11/23  ちょっと柏に出たので新刊書店に立ち寄り、車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』(文春文庫)を定価で購入。映画を見る前に原作をチェックしておくため。
11/28  昼過ぎ、五反田の遊古会展へ。注文品は無し。まずは1階の外で、三島由紀夫『仮面の告白』(河出書房)4刷カバ帯欠200円、藤島泰輔『孤独の人』(三笠書房)初版カバ帯月報付200円、若山牧水『牧水紀行文集』(改造文庫)初100円を拾う。で、2階へ。しかし、何も拾うものなし。取り敢えず松本清張『北一輝論』(講談社文庫)100円、『映画評論』(69.1)200円を拾う。それから神保町へ。本日は和洋会の初日でもある。注文した三島由紀夫朗読のCD『椿説弓張月』(コロムビア)CD2500円はハズレ。残念。会場で見つけた、三島由紀夫原作映画『複雑な彼』スピードポスター2000円を購入。
11/30  夕方、用事の前の空き時間に、中央線古書展に立ち寄る。注文品は無し。一応ぐるっと見て回るが、水上滝太郎『果樹園』(改造社)初版凾欠背焼300円を拾うのみ。小村雪岱木版装。
12/1  本日は学内誌のゲラがあがるので母校へ赴き、帰り際B・O江古田店に立ち寄る。で、拾ったのが前川祐一『マックス・ビアボウム』(英潮社)初カバ帯800円、三島帯文の高橋睦郎『十二の遠景』(中央公論社)初カバ帯ビニカ美200円、それから寺山修司『書を捨てよ、町へ出よう』(芳賀書店)初版カバ帯美500円。マックス・ビアボウムはイギリス世紀末の作家でちょっとこの評伝は読みたかった。寺山のは無論持っているが、今現在神保町じゃこの値段では買えまい、帯付。
12/2  学校の帰り、神保町に立ち寄る。久々に書肆Hを覗き、三島由紀夫『黒蜥蜴』(牧羊社)初版凾帯元セロ5000円を購入。帰宅してみると、以前ネットで見つけて注文した北原綴『美少女奇譚』(創林社)カバ600円が届いていた。
12/3  ネットオークションで落札したジェーン&マイケル・スターン『悪趣味百科』(新潮社)初カバ帯1000円が届いた。
12/5  本日は城南古書展。国会図書館での作業の後、神保町へ。注文していた、瀬戸内晴美『白い手袋の記憶』(朋文社)初版帯付1500円、電話で抽選を確認すると、注文は受けていないという。会場へ行き出品店の主人に問うてみると、確かに送った注文のファックスを知らない、棚にないから売れた、とのこと。帯に三島の「文学界」だったかの同人誌賞の選評コメントが掲載されているから注文したのだが。で、会場で拾ったのは、お勉強用に松田修『日本芸能史論考』(法政大学出版局)初版凾500円と川村二郎『銀河と地獄』(講談社)初凾500円。で、それからT書店に立ち寄ってから古書酒場人魚の嘆きへ。ここで某氏より三島文献である塚谷裕一『漱石の白くない白百合』(文芸春秋)初カバ、雑誌『波』(90.9)特集・三島由紀夫はいま、それと堂本正樹『世阿弥の能』(新潮選書)初カバ献呈署名入えお頂戴した。感謝。
12/9  仕事の帰り、神泉で下車。松濤美術館へ。いまやっている「谷中安規の夢・シネマとカフェと怪奇のまぼろし」展をみる。図録も入手。この図録、文章や手紙もあり、カラー図版ばかり。招待券を頂戴した某氏に感謝するのみ。
12/11  国会図書館の帰りに銀座へ。歌舞伎座近くのO書店を覗く。で、「椿説弓張月」初演再演筋書きほか、没後の国立劇場筋書き6冊、及び三島歌舞伎の台本2冊、各200円を購入。
12/12  本日はまど展。都立中央図書館で用事を済ませてから神保町へ。といっても、会場に着いたのは閉場15分前、めぼしいものなし、ただ1冊、現代文芸叢書の和気律次郎『オスカア・ワイルド』(春陽堂)再版背痛1800円というのがあった。昔4000円も出して買ったやつだ・・・。それから人魚の嘆きへ。で、帰宅してみると、一昨日ネット検索で絵出てきたので注文したアンリ・フォシーヨン『形の生命』(岩波書店)初凾2000円という、ここしばらくお勉強用に探していた本が届いていた。
12/13  図書館の帰り、柏で下車、T書林を覗く。伊藤勝彦『拒絶と沈黙〜芸術家と冒険者の思想』(勁草書房)初カバ500円。著者は三島の対談相手でその三島論収録。で、帰宅してみるといつだかお勉強用にネット注文したレナーテ・ベンスン『トラーとカイザー〜ドイツ表現主義演劇』(草思社)初カバ帯1000円が届いていた。
12/15  帰宅してみると、これも先日ネット古書検索で発見し注文した、富田雅寿編『『プライバシー宴のあと』公判ノート』(唯人社)初版2000円が届いた。「宴のあと」裁判の詳細な記録。これずっと探求していたもので、やっと入手。しかし届いてみるとカバーが欠。でもまあ珍しいものだし仕方がない。
12/18  国会図書館から、忘年会会場に向かうため東中野へ。ここの古本屋で長野まゆみ『少年アリス』(河出文庫)180円と車谷長吉『金輪際』(中公文庫)200円を購入。
12/19  国会図書館の帰りに五反田へ直行。本日は五反田古書展の初日。といっても閉場30分前。で、まず外台から。まず拾ったのが、桂芳久『火と碑』(瑞穂書房)初版凾帯300円。ちょうど桂と三島の関係を調べていたところだったので、この本がパッと目に飛び込んできた。それからめぼしいものはないなと会計をしたところ、丁度帳場の下あたりに歌舞伎座筋書きの束を発見、漁り出す。で見つけたのが、三島歌舞伎「地獄変」「鰯売恋曳網」「芙蓉露大内実記」それと三島が舟橋聖一と共同演出した「胡蝶」の初演筋書き各200円。で、あれこれ漁ったり、天誠のご主人と話し込んだりしたら大幅に時間をロス、2階には閉場10分前に。急いでまわり、ひろったのは小松弘『起源の映画』(青土社)初版カバ極少書込300円。で、注文した三島由紀夫『黒蜥蜴』(牧羊社)初版凾帯極美3000円と劇団NLT公演『朱雀家の滅亡』パンフ2000円は当たり。というか他に注文者なし。で、神保町へ向かう・・・・
12/22  某氏より、雑誌『森』4号及び5号、『ユリイカ』(97.6)を頂戴する。感謝!
12/23  新宿古書展に注文していた、市川崑・和田夏十『成城町271番地』(白樺書院)初カバ市川崑署名入2500円ハズレの旨電話確認。
12/25  アルフォンス・イノウエ画集『ベル・フィーユ』(奢霸都館)特装版35000円が届く。結構、年末にはキツイ金額だ。
12/27  某サイトの人魚の忘年会に出席。某プレゼントによるクイズ正解商品である、三島由紀夫『三熊野詣』(新潮社)初版凾付痛汚れ三島署名入を頂戴する。とはいえ、これ、扉のサインのまわりや奥付部分におびただしいほどの所有者のペン書き込み、しかもかなり酷い。扉には「昭和40年1966年2月28日銀座テラス・ジュリアンにて三島氏に偶然出会う」とある(しかも66年が40年などと寝言を言っている)のだが、奥付の書き込みでは三島と対談した、となっている。その裏の広告ページでは、ただ偶然近くの関に三島がいたとある。筆圧強く、意味不明の断片など、偏執狂的でかなり気持ち悪い、が、が、確かに署名を貰った時の状況がよくわかる。三島の署名はキチッとしたものなのに、惜しい。それから、ビンゴ大会では、木々高太郎『睡り人形』(隆文堂)初版美を頂戴する。それと某氏にメリメ『メリメの手紙』(春陽文庫)重版帯美、平井呈一『真夜中の檻』(創元推理文庫)、大泉黒石『ロシア文学史』(講談社学術文庫)を頂戴する。感謝!
12/29  ちょっと所用で大手町に出た帰り、ちょっとだけ神保町に寄り、新刊書店で車谷長吉『贋世捨人』(新潮社)初カバ帯署名落款を定価で購入。
12/30  以前お勉強用にネット古書店に注文した川村邦光『幻視する近代空間』(青弓社)カバ1000円が届いた。
12/31  以前お勉強用にネット注文していた古書が届いた、ブルデュー『写真論〜その社会的効用』(法政大学出版局)カバ帯2500円。写真論の基礎的文献。さあ、これが今年最後の古書か。