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2002年前半期

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1/4  新宿のデパート展にいこうと思っていたが、家を出るのが遅くなったので結局諦めて柏で下車、新刊書店で川村湊『日本の異端文学』(集英社新書)660円を購入。
1/7  柏に出たのでT書林による。サントリーの「洋酒マメ天国」が400円くらいでズラリとあるが、勿論澁澤のはなかった。まあ400円ならと思い、種村季弘のと植草甚一のを拾ったら、これだけ値段が倍近く付いていたのでやめる。ほかにも、雑誌『宝石』や山田風太郎掲載の『あまとりあ』なども500円で幾つかあったが特に食指は動かず。で、拾ったのは江戸川乱歩『黒蜥蜴』(創元推理文庫)初カバ250円、中曽根康弘『日本のフロンティア』(恒文社)初カバ200円、それとブリヨン/生田耕作他訳『マキャヴェリ』(みすず書房)2刷カバ800円、それとレジの所に値を付けたばかりの猪瀬直樹『ペルソナ三島由紀夫伝』(小学館猪瀬直樹著作集2)初カバ帯600円があったのでこれも購入。これは単行本持っているけど、対談や書評など補遺された部分が欲しかったので新本で買おうと思っていたが安く済んだ。本当は新宿に行こうと思っていたが、疲れたのでやめる。
1/9  正月にデパート展にいかなかった欲求不満からか、ついネットで注文してしまった品物が届いた。澁澤龍彦他編『大坪砂男全集』(薔薇十字社)初凾月報2冊揃10000円、そして三島由紀夫出演映画『人斬り』ポスター6000円である。前者は、帯はないが、凾の背中もほとんど褪色しておらず、月報も付いていて、これはラッキーと思っていたが、本体のクロスに黴。まあそんなものであろう。
1/10  学校初日、図書館にいった帰りに池袋で下車、K書店を覗く。ここで平岡梓『倅・三島由紀夫(没後)』(文芸春秋)初凾帯元パラ1500円と『現代思想』臨時増刊「1920年代の光と影」特集号500円を購入。前者は、凾欠を500円だかでかって持ってはいたが、何故か正編の「倅・三島由紀夫」は文庫化までされているのに、この「没後版」はレアで、専門店では5000円はつけているというもの。ま、この値段で買えてよかった。この本には、三島の両親対談(!)というのがついていて、これが面白い。
1/11  本日はぐろりや会初日。授業後、閉場ぎりぎりの会場へ、注文した村井弦斎『子猫』4000円はハズレ。会場ではなにもなし。T書店外台で、服部俊『三島由紀夫の復活』(夏目書房)カバ帯800円、倉橋由美子『交歓』(新潮社)カバ帯毛筆署名落款500円を購入。書肆Hを覗き、帰途。
1/12  本日は高円寺古書展。閉場1時間前に会場に着く。注文した西村友晴『三島事件と自衛隊の本質』(抜刷?)1000円は、ハズレ。会場で拾ったのは、『三島由紀夫集』(河出書房・新文学全集)初カバ帯1000円、三島由紀夫編『石原慎太郎集』(筑摩書房・新鋭文学叢書)初版凾500円、丸木砂土『殿方草子』(要書房)初版カバ帯1000円、三島「恋と別離と」掲載『婦人画報』(47.3)200円、「両生類の黒蜥蜴・丸山明宏」記事掲載『アサヒ芸能』(68.5.5)300円。で、帰宅してみると、以前オークションで落札した橘外男『コンスタンチノープル』(中公文庫)初カバ300円、種村季弘編『ドラキュラ・ドラキュラ』(薔薇十字社)初カバ1600円、篠原有司男『前衛への道』(美術出版社)4000円が届いていた。
1/15  学校の帰り、江古田駅前にあるK書房北口店を覗く。ここで、三島の対談収録の別冊「劇評」『六世中村歌右衛門』(51.4)300円というのを拾う。それから池袋で途中下車、パルコでやっている池袋大古本祭に寄ってみる。アイドル雑誌とか、そんなものばかりだったが、ここで三島原作オペラ『金閣寺』パンフ300円というのを購入。帰宅すると、以前ネット注文した三島由紀夫『美しい星』(新潮文庫)初版帯付480円が届いていた。
1/17  以前目録注文した三島由紀夫作『薔薇と海賊』文学座パンフ2000円が届いた。
1/18  本日は五反田遊古会古書展初日、学校の授業後五反田に向かう。まず外、結構三島初出誌があったが、次ぎに予定が入っていたので余り荷物になるのも・・・と考え、拾ったのは三島掲載『新潮』(55.4)、三島対談掲載『文芸』(66.2)、『イメージ・フォーラム』寺山特集号(83.9)、それから謝国権『性生活の知恵』(池田書店)重版カバ、以上全て各200円。まあ、謝国権は、今度の論文のための1960年代の性言説調査ということで。で会場へ。会場で拾ったのは、『ベルグソン全集2』(白水社)重版凾1000円。これは「物質と記憶」の巻。それと、尾崎翠『アップルパイの午後』(出帆社)初版凾付というのがあった、しかも今まで見たこともない白い凾である。出帆社版は所持しているが、それは段ボールの凾に、タイトルなど印刷したカバーが巻き付けてあるというもので、こんな異装の凾があるとは今回初めて知った。しかし3000円もしていたので勿論買わず。注文した、深沢七郎「風流夢譚」掲載『中央公論』1000円はハズレたが、ほかの三島演劇パンフ類、三島演出の文学座公演『サロメ』パンフ、チラシ付2500円、文学座慈善公演『鹿鳴館/ワーニャ伯父さん』パンフ1000円、蠍座アンダーグラウンド公演『聖女/たばこの害』半券付1500円、没後「三島由紀夫連続公演」版『癩王のテラス』1500円、はあたり! 特に「サロメ」のチラシと「聖女」のパンフは嬉しい。
1/20  柏へ床屋へ行ったついでにT書林を覗く。お勉強用に、戸井田道三監修『能楽ハンドブック』(三省堂)650円を購入。
1/21  以前米国の古書店に注文したエドガー・ソールタス『インクール氏の悲運』、Edogar Saltus : Mr. Incoul's Misadventure, N. Y., Benjamin & Bell, 1887)初版$35が届いた。
1/25  本日は愛書会古書展初日、ここ数日殆ど睡眠できなかったので20時間くらい寝た後、夕方神保町へ向かう。注文した加藤郁乎『ニルヴァギナ』(薔薇十字社)凾2500円、長田幹彦『鹿の子草子』(新小説社・情話新集)凾付、同『芸者三代記』凾付雪岱装各3500円はハズレ。まあ幹彦ははなから期待していないが、まさか『ニルヴァギナ』も外れるとは。で、会場を一回り、特に何もなく拾ったのは、三島由紀夫『絹と明察』(新潮文庫)初カバ帯極美100円、平林たい子「小説三島由紀夫」掲載『婦人公論』(60.11)200円、宇能鴻一郎『獣の悦び』『完全な女』(講談社ロマンブックス)各200円。その後T書店、書肆Hをちらと覗くも、後に予定が入っていたので早々に引き上げる。
1/26  本日は中央線古書展。昼過ぎ、まさか当たってはいないだろうと思って抽選の確認電話した、谷崎潤一郎「肉塊」『東京朝日新聞』切抜全揃8000円は、やはりはずれていた。予報では雨から雪になるといっているし、どうせ拾いものはないだろうし散財したくないので渋谷東急は今回はいかないと考えているが、しかし昼過ぎやっぱり高円寺に出掛けていくのであった。会場では、ある一つの棚がまるまる全部ビニ本が列べられていて、古書展でこういうものをズラリと並べるようになったのか、と思った(無論「奇譚クラブ」やらカストリ雑誌ならばよくある光景だが、ほんの10年位前の普通のエロ本だけだった)。・・・購入したのは、ゲオルグ・カイザー『朝から夜中まで』(新潮社)300円。これ、表現主義演劇の代表作品、そのうち谷崎の「白日夢」と比較して論じようと思っていたので。それと、吉田満『戦艦大和の最期』(創元社)カバ帯500円、三島の跋文入り。それから勉強用に小苅米〓『憑依と仮面』(せりか書房)カバ凾付500円、それから光クラブの山崎晃嗣をモデルにしているというので探していた宇能鴻一郎『黄金姦鬼』(新潮社)初版カバ付300円。で、三島掲載『人間』(49.7)300円と、平岡梓「倅・三島由紀夫」第1回掲載『諸君!』(71.12)500円。後者は、既に単行本を持っているが、単行本では削除された川端康成の奇行についての箇所があるので購入。外に出てみると、小雨がパラパラ。高架下のT書店で、三島由紀夫初版文庫本極美、新潮文庫の『裸体と衣裳』帯付150円、『鹿鳴館』帯付150円、角川文庫の『不道徳教育講座』カバ付200円を購入。実はこの文庫本が今日一番嬉しいかも知れない。それから阿佐ヶ谷まで歩いていき、S堂書店を覗いてみると、中田耕治『ド・ブランヴィリエ侯爵夫人』(薔薇十字社)初版凾帯付美1200円を発見、購入。店を出ると小雨は霙になっていた。
1/26  用事で都内に出たついでに新宿紀伊国屋で新宮一成『ラカンの精神分析』(講談社現代新書)定価760円と、ついでに高山宏『殺す・集める・読む』(創元ライブラリ)定価1000円を購入。
1/29  以前ネットで注文した松山巌『都市という廃墟』(新潮社)初版カバ帯美500円が届いた。
1/30  ネット注文した、ドナルド・キーン『日本文学の歴史15』(中央公論社)初版カバ帯800円と、これは新本注文の三島特集雑誌『イロニア』(95.10)定価1200円が届いた。前者は、中身の三島論のため。それと、バイトで携わった単行本「日本古典文学全集」『将門記/陸奥物語/保元物語/平治物語』(小学館)が献本されてきた。
2/1  帰宅するといつだかネット注文した中条省平『最後のロマン主義者』(中央公論社)初カバ帯1000円が届いていた。
2/2  昨夜から徹夜の作業が続き、目覚めてみると既に暗く、古書展は諦めた。柏に出て、T書林で小沢昭一『私は河原乞食・考』(三一書房)重カバ800円と、『ギリシア喜劇全集』(人文書院)凾帯1・2巻各400円を購入。喜劇全集を安価に入手できて嬉しい。それから新刊書店にて、生田耕作『黒い文学館』(中公文庫)を定価で購入。
2/4  用事で神保町へ行く。少し時間があったので、ついでにちょっとまわってみる。まずはT書店外台で、槌田満文『明治大正の新語・流行語』(角川選書)200円を拾う(後でよく見たら、河盛好蔵宛献呈署名箋が入っていた)。それからS書房、G堂、等見て回り、それから書肆Hへ。ここに三島由紀夫『狩と獲物』(要書房)初版帯欠があったので、値段を聞くと15000円という、内金を払いゲットする。それからついでに三島由紀夫『音楽』(新潮文庫)初版カバ100円と、バルザック『風流滑稽譚』2・3帯付各100円を拾う。『風流滑稽譚』は、全三巻なのだが、以前に1と2は既に100円で拾っていたので、漸くこれで揃った。これ、確か揃いだと5〜6000円はするはず。帰宅してみると、以前用あってバックナンバーを発行所に注文していた雑誌『Kyoto Journal』(44号)900円と、ネット書店で注文したロイ・スターの三島論、Roy Starrs : Deadly Dialectics, sex, violence and nihilism in the world of Yukio Mishima, Univ. of Hawaii,1994, 2393円が届いていた。
2/5  用事で池袋に出る。リブロで橋本治『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』(新潮社)定価1800円を購入。それから用事が終わってから古本Dをちょろっと覗き、谷川渥『見ることの逸楽』(白水社)初カバ帯1800円を購入。
2/9  この週末は神保町の趣味展、そして府中伊勢丹の古書市と、行きたい古書展はあったのだが、用事であえなく行けず、かろうじて帰り際柏のT書林に寄るのみ、ここでカーライル『英雄崇拝論』(岩波文庫)500円を購入。
2/11  夕方、ちょっとした時間の余裕を縫って神保町に立ち寄り、こないだの『狩と獲物』の残金を払い、所持しているのが背焼けしてしまったので買い換えようと思っていた三島由紀夫『太陽と鉄』(講談社)初版カバ凾帯付2000円を購入。これ、黒のラシャ紙に金色インクだから元々消えやすいのだ。それから開いている古書店をふらふら見て回ると、G堂にてマンディアルグ/生田耕作訳『一九一四年の夜』(奢霸都館)初版凾付3500円というのが本棚の下に無造作に列べられているのを発見、購入・・・数年前、これの3倍ちょっとの値段で買った所持本よりキレイだった。
2/13  本当は都立図書館に行こうと家を出たのだが、グダグダしていたら遅くなり、結局柏に出たところで当初の目的を諦め、古書店に向かったが、本を見ている最中にお腹の調子が悪くなり、逃げるようにしてデパートの洗面所へ。何か意気を殺がれてしまい、新刊書店でちょっと必要であった鈴木晶『フロイト以後』(講談社現代新書)を定価660円で購入。
2/15  必要あってネット注文したフロイト『ヒステリー研究』(日本教文社)改訂版月報付1000円が届いた。しかし月報って、昔からこの「フロイド選集」についていたのかしらん、まあ論文用に買ったのでどうでもいいが。
2/18  以前必要あってネット注文した南博『現代を生きる心理学』(講談社現代新書)250円が届いた。代金振り込みの傍ら、柏に出たのでT書林を覗いた。外の均一台に三島が解説をしているドナルド・キーン『日本の文学』(筑摩書房グリーンベルト)初版カバ100円というのがあったので、(そういえば高円寺でこれの原書を100円でいつだか拾ったなぁというのを思いだし)、まあ三島の解説で100円だしということで購入。それと、池田得太郎『家畜小屋/女神像』(深夜叢書社)初版カバ帯解説者宛献呈署名800円。昔何かでかなり異常な作品だと読んだことがあったような気がするし、中央公論の新人賞で審査員の三島が結構評価していたと帯にもあるので買ってみる。どうもこれは新装版なのだそうだ。それと今月号の『日本古書通信』を定価700円で購入。
2/19  以前にネットオークションで落札した寺山修司『盲人書簡』(ブロンズ社)初版凾付3200円が届いた。以前もこのオークションで同じ値段くらいで落札したが、それは、段ボールによる筒型凾が湿り気で痛んでいたので。とはいえ、今この本の古書相場は落札額の倍以上するみたいだし余った方は売却しよう。それと、堂本正樹『歌舞伎舞踊の鑑賞』(演劇出版社)の献本が届いた。
2/20  以前ネット注文したものが届いた、『文学座通信』(64.8〜10)全部で500円と、ちょっと必要あって注文したフロイト『精神分析学入門』(中公文庫)400円、『夢判断』(新潮文庫)上下480円、『日常生活に於ける精神病理』(岩波文庫)200円である。『文学座通信』はあったのでついでに注文してみたのだが、三島関連記事はなかった、一年間違えたのである。(三島と文学座の決裂は昭和38年末)
2/21  池袋に出たのでK書店を覗き、沖野岩三郎『娼妓解放哀話』(中公文庫)初カバ240円と佐伯彰一『評伝三島由紀夫』(中公文庫)初カバ帯290円を購入。特に後者は300円以下で安く探していたのでよかった。
2/22  今日は和洋会初日。用事を済ませてから会場へ向かう。向かう途中でT書店を覗いてみる、外台で、『ピランデルロ名作集』(白水社)初凾600円を購入。これ、凾付500円なら買っても良いかとこの値段で数年探したがなかなかなく、まあ100円高くてもいいかと。一応演劇科出身なので、ピランデルロくらいは一通り読んでおきたいもの。それから会場へ。注文した、泉鏡花『湯島詣』(春陽堂)四版梶田半古木版口絵入5000円と、谷崎潤一郎『猫と庄造と二人のをんな』(中央公論社)初版限定1200部記番凾付5000円はあたっていた。しかし、普及版とどこがどう違うのであろうか、本体が普及版より気持厚くどうも紙質が異なるようだが・・・。会場では、谷崎潤一郎『鮫人』(改造社)初版凾付5000円とか岡鬼太郎『あづま唄』重版裸本2500円とか、ちょっと迷ったものもあったが、『鮫人』は凾の角や本体の背がちょっと痛んでいるし、既に一万円いってしまっているので自制。ほかに木村嘉長『三島由紀夫のなかの魅死魔幽鬼夫』(宝文館出版)初カバ帯1200円と、論文のために図書館で取り寄せコピーしようと思っていた、三島も架蔵していた心理学書、望月衛編『新心理学講座1・愛と性の心理学』(河出書房)他に二巻三巻揃いで500円を購入。本当はこんなん1だけでいいが、揃い価格じゃしょうがない。荷物だ。それから書肆Hをちらと覗いた。後で調べて判明したのは、『猫と庄造と二人のをんな』の限定版は、紙質が異なるのと、本文用紙と挿絵の入っている頁も紙質を変えているということ。
2/24  ちょっと柏に出たのでT書林に寄ると、ここ二年くらいずっと探していた、衣笠貞之助『わが映画の青春』(中公新書)300円を発見、購入。
2/25  学校に行くと、パソコンルームが閉まっていたので、ごちゃごちゃと店内にいろいろと未整理のものが積み重なって奧はふさがれている、学校前のK書房を丹念にみる。たまに演劇映画系の思わぬ掘り出し物があるからだが、今回は何もなく、三島由紀夫『小説家の休暇』(新潮文庫)初版カバ帯200円を購入。
2/27  ネットオークションで落札したものが届いた。新宿に今でもある飲み屋「どん底」発行の『どん底・歌集』1000円。これ、三島の旧全集未収録文章らしきものが入っていて、一昨年くらいから存在は知っていたけど、これに3000円とか払いたくないし、安くないかと探していたもの。他に金子光晴や丸山明宏も序文を寄せている。しかし、もしかしたらまだ売っているのかも。こないだ飲みに行ったときに聞けばよかった。だが後でよく調べてみると、旧全集収録分の抜粋に過ぎなかった。
2/28  ネットで注文した本が届いた、ロザリンド・クラウス『オリジナリティと反復』(リブロポート)3900円。この本、お勉強用として1年以上探し続けたもの、漸くネット古書店で発見、入手。それから柏に出たのでT書林を覗き、唐十郎の戯曲、『少女仮面』初版、『盲導犬』、『唐版滝の白糸』帯付(角川文庫)各200円を拾う。
3/2  昨日は窓展だったのだが、用事で行けず、今日行こうかとも思っていたが、それだったら高円寺を優先しようということで昼過ぎ高円寺へ向かう。注文品は無し。ちらちら見ていくと、見たことのある凾が・・と思ったら、谷崎潤一郎唯一の編集本、いってみれば、谷崎のパトロンだった笹沼源之助のまんじゅう本(?)である『撫山翁しのぶ草』(私家版)凾付1000円があったので、思わず手に取る。以前500円で買ってしまったものだから、その後安く見ると悔しくなるが、この本結構安く転がっているようだ。それから三島掲載『文学界』(54.5)100円、次にグラビアに三島がちらと写っている『サンデー毎日』(57.3.24)300円と『週刊現代』(59.5.24)200円。それから大泉黒石『人間廃業』(文録社)初版凾欠300円なんてのを見つける。表紙にちょっと水染みがあるが、この値段ならいいだろう。それから三島が序文を書いている舩坂弘『英霊の絶叫』(文芸春秋)初版カバ350円。それから高架下の古書店をポチポチ見て回り、そのまま歩いて阿佐ヶ谷へ。しかし歩いていると、もうどうにもくしゃみが止まらず、目は痒いわ鼻水は止まらないわ、半死半生のていで薬屋に駆け込み鼻炎カプセルを買い呑み込む。くしゃみしながら幾つか店を覗き、商店街地下のBGで、『ピナコテーカ・トレヴィル1・モンス・デジデリオ画集』(トレヴィル)ビニカバ帯付2000円を購入。この画集、ケチって定価じゃなく古書で買おうと思っていたらいつの間にか会社が倒産、どうせゾッキで出るだろうと思っていたら10巻セットとか、或いはこの巻だけ見当たらず、どうしようかと探していたものだったので嬉しい。
3/6  池袋の新刊書店にて雑誌『InterCommunication』14号を定価2000円で購入。
3/9  結局昨日今日と古書展には行けず。明日高円寺へいくほかない。卒業間際になって、いろいろとスケジュールが立て込んでいる。今日は、ウチの大学院で教えている松本俊夫先生が今度退任するとかで、学生が企画した松本先生と語る会というのに参加、映画「ドグラ・マグラ」のパンフと持っている3冊の評論集にサインを入れて貰った。
3/10  昼過ぎに高円寺の西部古書展に電話し、注文した長田幹彦『祇園待宵草』(春陽堂)初版凾付4000円を外れを確認した。この本、目録には書いていないが夢二の木版装幀。タイトルからして怪しいなと思っていたら、やっぱり夢二装幀リストに載っていた。家を出たのが遅く、しかも今日は最終日で閉会時間が早いので、柏に出たところで行くのを諦め、T書林を覗く。ここで、三島関連の記述があるので横尾忠則『未完への脱走』(講談社)ビニカバ1500円を購入。
3/15  今日は紙魚展。注文品もないし、近頃なんやかんやでかなり忙しく、神保町には2週間以上行っていなかったのだが、ぽつんと時間が出来たので向かう。会場で、これといって拾いものなし、ちょっと論文用に荻野恒一『現存在分析』(紀伊国屋書店)500円、それから三島初出誌『婦人公論臨時増刊』(28.3)200円、『改造』(51.4)200円、それと戸板康二『物語近代日本女優史』(中公文庫)300円、以上。で、駿河下方面に向かって古書店を覗きながらブラブラ歩きふと演劇映画専門のY書店に入ると、三島文入り文学座パンフ『国姓爺』300円があったのでつい購入。もっとないかと探してみると、何と演劇実験室◎天井桟敷パンフ『天井桟敷』4号「花札伝奇」、挿入歌ソノシート・「天井桟敷新聞」付、というのがあって仰天、中には澁澤やら森山大道やらが文章を寄せているし、こんなものが存在したことすら知らなかった。果たして幾らかと思いきや、値札が付いていない。まさかと思いきや、これ幾らかと聞くと、「天井桟敷ものはちょっと値が付けられないなぁ」と取り上げられしまわれてしまった。それからT書店やら書肆Hやら。
3/16  友人に秋吉巒画集『イリュージョン』(文芸社)を、学位の論文がうかったお祝いに貰う。澁澤が序文・帯文。
3/18  ネットオークションで落札した三島由紀夫作『葵上・卒塔婆小町』(美輪明宏主演1996)1200円が届いた。
3/19  国会図書館の帰りに、用事あって神保町の書肆Hへ。ここでついでにモーリス・ロリナ『腐爛抄』(森開社)普及版帯1000円を購入。時間がなかったので、ほかにちらとT書店外台を覗き、アリストテレス『弁論術』(岩波文庫)200円と竹田青嗣『ニーチェ入門』(ちくま新書)200円を購入。
3/20  学校の帰り、柏のT書林に寄ってみる。新藤兼人『ある映画監督』(岩波新書)400円と、村野四郎『体操詩集』(アオイ書房)のほるぷ復刻版500円を購入。
3/22  今日は城南古書展、国会図書館の帰り閉場1時間前につく。注文品は無し。で、拾ったのは、三島掲載『三田文学』(69.7)200円、『中央公論』(59.1増刊)100円、『文芸臨時増刊』(54.12.5)200円、三島関連記事掲載の『週刊朝日』(69.5.30)200円、『新劇』(60.3)200円。それと、映画見たら欲しくなったので原田康子『挽歌』(東都書房)重版凾300円。それと三島帯文の『現代の演劇1』(三笠書房)初版凾帯月報500円。帰宅すると、必要あってネット注文した林富士馬『夕映え』(私家版)墨筆献呈署名2500円、井上友一郎『瀕死の青春』(角川書店)初版カバ帯2000円が届いていた。
3/23  日本近代文学館の帰り、吉祥寺に出てそのまま高円寺へ向かう。今日は西部古書展。注文品は無し。しかも会場に着いたのが閉場20分前。急いで見て回る。で、拾ったのが木下静雄『戦塵録』(昭和文明研究会)初版抗議冊子付き1200円。これ、三島が序文を書いているのだが、発行後この本の手記が真っ赤な贋物ということがわかり、三島は「騙された」と談話を発表、・・・といういわく付きの本なのである。しかもこの本には、贋物であると発表された当時の新聞記事コピーとそれに抗議する発行者側の抗議冊子もついている。それから、何もなかったが、加藤道夫『襤褸と宝石』の俳優座初演パンフと大阪公演パンフ各300円なんてものを拾ってしまう。
3/26  国会図書館の帰り、柏のT書林に寄る。ここで中田耕治他訳『ポーノグラフィ論』(研究社)カバ帯600円を購入。
3/28  日本近代文学館から雨の中五反田の遊古会に向かって到着したのが16時過ぎくらいか。外で妙なものや持っているけどまた拾ったものなど。三島由紀夫『愛の渇き』(新潮社元版)重版カバ付300円、三島関連記事で森茉莉『私の美の世界』(新潮社)重版凾付200円、三島文章収録の『写真集越路吹雪』(サンケイ新聞社)初版カバ付200円。さすがに大判で重いだろうと思ったが、こんなもの買っている自分とは一体何だろう。それから藤枝静男『空気頭』(文芸春秋)重版凾付200円、森田必勝日記掲載の『諸君!』(71.3)200円、「禁色論」掲載の『文学界』(54.7)200円、新日本文学全集33『三島由紀夫集』(集英社)重版凾付200円、『東文彦作品集』(講談社)初版凾欠200円を拾う。それから二階へ。注文品は無し。ここで拾ったのは三島「溶けた天女」初出『新劇』(54.7)200円、矢野目源一『風流色めがね』(住吉書店)初版カバ付500円、それからちょっと興味で岩田準子『二青年図〜乱歩と岩田準一』(新潮社)初カバ帯700円。花粉症未だ収まらず、風邪気味か頭痛と嘔吐感酷く、荷物は宅急便にしてそそくさと帰る。
4/2  出先の帰り、柏T書林により、千葉徳爾『切腹の話』(講談社現代新書)300円を購入。
4/4  国会図書館で用事が済み学校での用事を済ませた後に、江古田駅北口のK書房を久々に覗く。俳優座や文学座のパンフが多数あったが、それらのなかから劇団雲公演E・オールビー『動物園物語』『アメリカの夢』アートシアター演劇公演パンフ各200円を購入。三島関連でも何でもないが、アンダーグラウンド蠍座の演劇公演としては2回目のもので、アングラ演劇資料として。
4/5  結局神保町に18時までに向かうことが出来なかったので、池袋のK書店を覗いてみる、なにもなし、徳川夢声『夢声自伝・大正篇 よき友よき時代』(ハヤカワライブラリ)初版カバ300円というのと、雑誌『blue』800円を拾う。
4/7  午前中、前に注文していた荒井欣一『UFOこそわがロマン』(私家版)が届いた。これは、三島の「美しい星」関連資料文献。あんまり知られていないようだが、資料的価値が高い。出先で、ちょっと必要あってお勉強用に内野儀『メロドラマからパフォーマンスへ〜20世紀アメリカ演劇論』(東京大学出版会)を定価3800円で購入。
4/8  学校の図書館に行った帰り、正門のはす向かいにあるK書房を覗いてみると、劇団四季公演・ジュネ作『バルコン』パンフ500円を発見、購入。澁澤や江藤淳らが執筆している、昭和43年の。それから久々にO舎を覗くと、エドガー・ソールタス『太陽王女』1500円があるではないか、思わず購入。で、帰りに柏の古書Sにより、ここで宗谷真爾『アンコール史跡考』(中公文庫)初カバ400円を見つけ、購入、これは、三島の「癩王のテラス」を考えるときに必要な文献である。
4/9  『モダン古書案内』(中央公論新社・マーブルトロン)が出版社から届いた。
4/12  本日は和洋会。三島由紀夫短篇全集『花ざかりの森』重版カバ、『夜の支度』重版カバ(講談社)各100円、それと三島由紀夫「中世」掲載『人間』(46.12)100円を拾う。数日前注文し、状態に関しての問い合わせを入れてもいつも留守であった某F書房の出品であった、三島由紀夫『サド侯爵夫人』(中央公論社)限定380部署名入背革天鵞絨夫婦凾外凾極美58000円を購入。抽選で当たっていた。今この価格はキツ過ぎるが、この値段じゃ致し方あるまい。しかし、この値段なので、どうせ天鵞絨がボロボロになっているのではとか考えたが、売り上げスリップさえ付いている、繙いた形跡さえない極美、でもこの出版社は・・・しかもこの出品店・・・それに無記番・・・・そう、これこそはビンゴ! 恐らくは・・・・願わくはこれ以下の値段で出ないことを祈るのみ。
4/13  今日は杉並古書展。注文品は、安芸遼介『改訂版菊は咲くか』(ロータリー印刷)帯付2000円、坊城俊民『末裔』(草美社)初版献呈署名入5000円は当たり。しかし、後者はちょっと状態がキツイのでかなりガッカリ。破れて欠けているページもあり、幾ら署名といっても、これではちょっと。全く、この金の無いときに。で、会場で拾ったのは、垣井道弘『MISHIMA』(飛鳥新社)初カバ帯800円、それとちょっと論文用でかなり探していたシュテーケル『誤れる性』(生活社)初カバ300円。今日一番嬉しい収穫は実はシュテーケルだったりする。
4/16  柏に出たのでT書林を覗き、つい、コルヴァン『世界の前衛劇』(白水社クセジュ)100円、坂口安吾『不連続殺人事件』(角川文庫)100円、同『私の探偵小説』(角川文庫)初カバ帯500円を購入。
4/19  先日ネットで注文した、雑誌『薔薇族』特集・三島由紀夫の地下ポルノ「愛の処刑」、1500円が届いた。カッチリした「憂国」と「愛の処刑」の比較分析等もありバカに出来ない。で、本日はまど展。注文品はない。とうとう通学定期が切れ、自販機で継続しようとしたが無理、嗚呼これからどうしよう電車賃、今後は覚悟して古書展に赴かねばなるまい。で、会場で拾ったものは、吉岡実『サフラン摘み』(思潮社)再版カバ凾300円、武田泰淳『風媒花』(講談社)再版カバ帯200円、同『天と地の結婚』(講談社)初版カバ帯三島帯文300円。こないだ読んだ三島参加の座談会で「風媒花」が話題に出ていたので買ってみた。それと、長田幹彦『神風連』(春陽堂日本小説文庫)初版300円、松本徹『奇蹟への回路』(勉誠社)初カバ帯500円。後者は三島論。それからT書店を覗き、書肆Hへ。ここで、谷崎本・三島本入荷とのことで見せて貰ったが、大体所持しているものだった。谷崎潤一郎『法成寺物語』(新潮社現代脚本叢書)重版、同『肉塊』(春陽堂)重版凾欠合わせて1200円を購入。
4/25  用事で池袋に出たので、ついでにK書店により、お勉強用に渡辺守章『演劇とは何か』(講談社学術文庫)490円を購入。
4/26  今日はぐろりあ会と五反田散歩展の初日。ぐろりあで注文してあった谷崎潤一郎『近代情痴集』(新潮社)初版8000円はハズレ、そして散歩展で注文した有田八郎『馬鹿八と人はいう』(光和堂)1500円もハズレ、と電話で確認。後で聞くところによると、前者は大抽選になったそうだ。で、後者は、三島の「宴のあと」のモデル有田八郎の自伝本。プライバシー裁判の時、「あなたは三島という作家を前から知っていましたか」と問われた有田が「そんな三文文士知らん!」とつっぱねたところ、ここぞとばかり三島側は三島宛の献呈署名入りのこの本を証拠物件として挙げたという。まそれはそれとして、国会図書館へ用事を済ませた後、取り敢えず五反田へ向かう。金もないし、電車賃かけて五反田まで来て収穫なしじゃこまるが、かといって金はないので買いたいものばかりでも困る。で、まず外で拾ったものは、三島対談掲載の『群像』(56.4)と「北一輝論」掲載の『三田文学』(69.7)各200円。で、二階へ。ここで拾ったのは、まず、安くないかと探していた筑摩書房の「世界古典文学全集」の『ラシーヌ』凾付200円。ラシーヌ、全集買うほどではないけど、一応持っておかないとあれなので。それから、三島の「音楽」掲載の『婦人公論』(64.3、64.9)各500円。ちょっと高いし、別に連載ものの初出を三島なら何でもかんでもというわけではないが、今度書こうと思っている「音楽」論のために、初出誌に出ている婦人記事など細かくチェックしておきたいため、「音楽」連載分は全て欲しいのだ。で、最後に『グラフィカ三島由紀夫』(新潮社)初版カバ帯1800円。これ、すでに持っているが、所持しているのが帯欠のため。今では文庫版も出ているが、やはり初版の大きい判のはこれだけだし、最近はこの本5000円くらいつけている店が多いので。
4/27  用事で出た柏でT書林を覗き、外の均一棚で三島由紀夫『文章読本』(婦人公論附録)100円を購入。
5/1  用事で柏に出たのでT書林を覗き、「赤旗」特捜班編『影の軍隊〜「日本の黒幕」自衛隊秘密グループの巻』(新日本出版社)カバ600円と、石原千秋他『読むための理論〜文学・思想・批評』(世織書房)カバ850円を購入。前者は、山本舜勝『影の部隊』で触れられていたやつだ。この本で三島はファシスト右翼の極悪人と扱われている。が、他の文献ではなかなか出てこない三島とゼネラル李との関係が出ており、また、三島が労働者に変装して山谷の街を歩くスパイ訓練の時の隠し撮り写真なども出ていたので購入。で、後者はお勉強用。嗚呼、金がない。
5/3  連休明けの紀要論文締め切りにビクビクしながら、映画などみてダラダラ過ごす。しかし連休中ずっと家に閉じこもっているのもあれなので、ふらりと自転車で数年ぶりで五香の方まで出かけてみる。で、五香駅商店街にB・Oを見つけたので、入ってみる。ここでつい権田萬治『日本探偵作家論』(双葉文庫)350円と佐治守夫他編『ロジャーズ クライエント中心療法』(有斐閣新書)100円を購入してしまった。
5/4  先日ネットオークションで落札した、三島由紀夫原作・脚色・製作・監督・主演映画『憂国』のB2判ポスター30600円が届いた。四折り痕があるが、この値段ならいいだろう。このポスターはいつか必ず入手したいと思っていただけにことのほか嬉しい、それ以上に懐は厳しくなったが。
5/9  国会図書館の帰りに柏に出、新刊書店で立ち読みした雑誌『新潮』の記事から、野坂昭如『文壇』(文芸春秋)定価で購入。文壇暴露懐古話。三島関連。
5/10  朝から雨。今日は城北展。一応、どうしようかと迷ってベン・ヘクト『一〇〇一夜・シカゴ狂想曲』(春陽堂)4500円をギリギリに注文したが、やはりハズレ。世界大都会尖端ジャズ文学叢書の一冊。装幀がいかにも二〇年代っぽく、これは欲しいと思っていたが、金欠でもあり、外れてよかったような。それから尾崎翠『アップルパイの午後』(薔薇十字社)初版凾帯付4000円というのも注文しようかと思っていたがちょっと高いしこれはやめておいた。終日蟄居。
5/14  柏に出て新刊書店で『群像』(6月号)を購入。学校の先輩が群像新人賞をとったので。
5/15  柏に出たのでT書林を覗き、松崎天民『銀座』(中公文庫)初カバ帯350円と宮岡謙二『旅芸人始末書』(中公文庫)初カバ200円を購入。
5/16  所用で幡ヶ谷へ出る。ちょうど今日開店したというB・O幡ヶ谷六号通り店を覗く。100円均一コーナーで、クレランド『ファニー・ヒル』、岸田秀『フロイドを読む』、生心リポート『性幻想の肥大と性の自己観察』『発情の仕掛けにみる人性の謎』(以上、河出文庫)、瀬戸内晴美『白い手袋の記憶』(中公文庫)を拾う。それからその斜向かいにある古書店を覗くもなにもなし。帰り際「古本」という看板があったので寄ってみると、「金物 古本」とあり、ふるもと金物店であった。で、それから用事で新宿へ出たので紀伊国屋に寄り、そこで見つけた中西武良『三島文学の美の謎を解く』(東京図書出版会)定価600円を購入。
5/18  送られてきた目録で注文した、雑誌『魔王』創刊号と『ペガーナ・ロスト』8号各1000円が届く。どちらも新刊本、前者は三島関連論考掲載のため、後者は戯曲特集とのことで、この金欠時につい注文してしまった。
5/20  柏に出た際、寄ったT書林にて、倉橋由美子『パルタイ』(文芸春秋新社)初版カバ帯1500円と村上一郎『武蔵野絶唱』(構造社)初カバ600円を購入してしまう。この金のないときに、いつもの調子で買ってしまった。まあ前者は安いと思うが、後者は、三島が「小説とは何か」の中で、「確かにこの小説はへたである。しかし、人は真心がなければこれほど下手な小説は書けない」とか何とか云う何だかよくわからないほめ方(けなし方?)をしたいた記憶があったのでつい読みたく。帰宅後、先々週だかにネットオークションで落札した三島由紀夫『燈台』(作品社)初版カバ少痛6600円が届いた。よし、これで所持している表紙カバ破け本は売却しよう。
5/24  本日は趣味展。金もないのについ注文したものがあたったので、用事で都内に出たついでによってみる。とはいえ、会場に着いたのは閉場30分前、『週刊新潮』の谷崎「鴨東奇譚」掲載号や三島対談収録の『婦人公論』など500円均一で雑誌がごちゃごちゃあったが、最近の状況に鑑みてすべてやめる。で、あたったアルベール・サマン『青き眼の半獣神』(森開社)限凾5000円を購入。今まで4800円とかで2〜3回見かけたが、どうもこれから高くなりそうなので買っておく。確かにこの本は表紙のマーブルが本物でよい。
5/25  今日は三島由紀夫の「黒蜥蜴」のオペラを観劇し、会場でその楽譜『オペラ黒蜥蜴』(全音楽譜出版)定価2400円を購入、その場で署名をいれて貰った。帰り、最寄り駅側の小さな古本屋で、毎日新聞社会部編『破滅〜梅川昭美の三十年』(幻冬舎アウトロー文庫)200円を購入。
5/27  所用で池袋に出たついでに、新刊書店で松村昌家編『谷崎潤一郎と世紀末』(思文閣出版)定価2800円を図書券で購入。
5/31  用事で柏に出、新刊書店による。ここでお勉強用にバルトルシャイティス『幻想の中世』(平凡社ライブラリ)1・2巻定価各1200円を図書券で購入。
6/1  今日は五反田の斎場での学部時代の先生のお通夜に。で、無論その前に遊古会へ赴く。注文品はない。まず外では、三島対談掲載『知性』(55.11)300円、雑誌『浪曼』(75.1)三島の不在特集200円、それから三島掲載『週刊新潮』(56.6.19)200円。『浪曼』は持っていたような気がするが、怪しいので一応。それと『週刊新潮』は、「週刊新潮掲示板」に三島のボディビルの薬についての投稿があるのを発見したため。二階では、何も拾わず。雑誌『地下演劇』6号が2000円であったが、持っているし、これならダブってもと思うのだがいかんせん2000円ですら今は出ない。
6/3  所用で池袋へ。予めネットで注文していた古書を受け取りにK書店に寄る。お勉強用に安く探していたジョン・バージャー『イメージ』(パルコ出版)カバ1000円と、望月衛『性と生活』(理想社)初1000円。後者は、猪瀬直樹が『ペルソナ〜三島由紀夫伝』の中で、「仮面の告白」を三島が執筆するに当たってヒントを与えた本として紹介しているもので、もう数年前からずっと探していたもの。とうとう入手。
6/7  本日は城南古書展。注文したのは、三島由紀夫作『黒蜥蜴』演劇チラシ2000円。水谷八重子が黒蜥蜴やった初演のやつ。だが、電話確認してみると外れ。チラシで2000円は高いなあ思いつつ注文したのだが、それでも外れた。
6/12  最寄り駅近くの古本屋に寄る。三島由紀夫『沈める瀧』(新潮文庫)初帯パラ100円を購入。
6/14  柏の新刊書店で、お勉強用にエドマンド・バーク『崇高と美の観念の起原』(みすず書房)定価2200円を図書券で購入。
6/25  この間目録注文した、三島由紀夫『蘭陵王』(講談社)自筆原稿復刻版外凾付6000円外れた。出費を考えると外れてよかったような。柏のT書林で、ヴィアン『みにくいやつらは皆殺し』(早川書房)300円を買ってしまったが、実は既に持っていたような気もする。
6/28  日本近代文学館の帰り、折角都内に出たのだから古書展にと思っていたが、既に16時を過ぎていたので、まど展は諦め、注文品がある五反田展へ向かう。閉場45分前に着いて早速外を見て回るが特になし、龍膽寺雄編著『シャボテンと多肉植物』(誠分堂新光社)重版200円と、まあ街の資料用に『プレイマップ東京』200円を購入。後者は60年代当時の新宿、六本木、青山の地図入り。それから二階へ。注文品である、有田八郎『馬鹿八と人はいう』(光和堂)2500円はまたハズレ、しかしこの本、こないだも出たし、実はよく出る本なのだろうか。それからもう一つ、国立劇場でやった三島由紀夫の『近代能楽集』パンフ1500円は当たり。チラシと半券が入っていた。それから三島関係勉強用に柴田勝二『三島由紀夫〜魅せられる精神』(おうふう)初カバ帯美2500円と石原重雄『取材日記国立劇場』(楓風社)初カバ500円を購入。前者はゾッキも出なさそうなので、新品で買おうかどうか迷っていたが、定価の半額以下で入手できて嬉しい。