11.5
久々に窯焚き。自分一人だけならいいんだけど、陶芸教室の生徒がやる気でどんどん作るので、こちらとしてもサボっているわけにはいかず、おっぱいのついたへんてこな蓋ものを作ってみた。ありゃー、備前みたいな火だすきをかけたら、位置が微妙で放射線かけたあとみたいになっちゃったじゃん。色はいいし、内側も意外性があるんだけど、ちょっとまんますぎるかな。おっぱいの形も、もう少し写実的じゃない方がいいかも。で、こんな蓋もの、一体何に使うのか考えてみたんだけど、やっぱホルモン治療に使うタモキシフェンの錠剤の容れもんでしょうかねー(笑)。他の作品に興味のある方はこちら。
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11.8
今日発売の「AERA」にGE横河メディカル・Essay大賞の受賞作品が載っているというので買いに行く。案の定、近所のコンビニには売っていないどころか、「AERAってなんですか?」と聞かれてしまった。どーせ店に置いてある車の雑誌やエロ雑誌の名前しか知らないんだろ〜。で、ページを開くと綴じ込みのピンクリボン特集で、表紙のヘロキチ(hello kityの我が家での蔑称)に「ガキ相手のキャラクター商法に便乗すんじゃねぇっ!」と、まずウンザリ。中身はといえば、この運動と参加企業のチョ−チン記事で、早期検診に批判的な近藤誠のいるKOの放射線科は、存在しないことになっているというヒドイ内容にゲンナリ。気を取り直して大賞受賞者の作品を読むと、自分のとはあまりにも違うちゃんとした文章にガックリして、雑誌一冊ですっかり疲れてしまいました。あ−隣に載らなくて良かった。
11.19
Essay大賞の表彰式に、会場の日野市・GE横河メディカル本社へ。GEといわれても、マンモグラフィー作ってる会社としか浮かばなかったんだけど、何だか世界一の電器メーカーだとゆーじゃありませんか。家電製品ていえば量販店で中国製や韓国製しか買ったことないからな−。この不景気に、よくEssayコンテストなんかやるもんだと思っていたけど、表彰式の前に「我が社」の説明と工場見学がしっかり用意されてるくらい、企業のよいイメージを伝えることに力を入れてるみたい。それにしても、日ごろ見かけないダークスーツのオジサンと、バリバリのキャリアねーちゃんばかりでもの珍しく、思わずキョロキョロ。ところで肝腎の渡辺淳一センセーはというと、直接パーティー会場の方へ来られるというので楽しみにしてたんだけど、実はこれがただのパーティーではなかったんですねー。せっかくの美味しそうなごちそうを横目に、名刺交換に押し寄せる人々を次から次へと相手にするハメに。大企業のパーティーってこんななのか−?。めったに来られない高級レストランだとゆーのに、ワインばかりガバガバ飲んで、すっかり悪酔いしてしまいましたがな。ま、くわしくはこちらで。写真は右から、社長をはじめ審査員の3人、大賞の柴田さん、ひとり飛ばして、大賞の賞金の半分を寄付されたチェルノブイリ支援運動の代表の人。ちなみに作品は、近日中にGEのホームページに載るそうです。
12.3
午前中に地元の「西多摩新聞」、午後には某ガン専門雑誌から取材を受ける。新聞の方は、若いねーちゃん記者+取材をしてるとこを取材に地域テレビのにーちゃん付き。いきなり「HP見ました。ご本人と全然違う感じですね。」と切り出され、特に「黒皮の手帖」には大ウケしたらしい。記事の中身はエッセイの受賞のことが中心になるようだけど、よけいなことを話してる時間の方が多かったか?。雑誌の方は♀編集者と♂フリーライター。こっちもHPをくまなく予習して、赤線まで引いてきたらしく、やはり「想像してたのと違う!もっと恐そうかと思ってた。」と言われてしまった。やっぱ、ほとんどの人があの内容に騙されてるつーことか。そこが狙いなんだからゲージツ家冥利につきますけどね。こっちのは元気にやってるガン患者を紹介するコーナーで、なんと5ページにもわたって「ヌードなんて撮ったりしてるアホなガン患者」みたいな記事になるらしい。どのくらい誤解して書いてくれるか期待しちゃうね。しかし、ついでだから同じ日にまとめちゃえと考えたのは大失敗。途中でどっちの取材相手にしゃべった内容だか解らなくなったりして、終わった後は脳みそスカスカです。
12.17
そろそろ手術から一年になるので、KOの近藤Drのところへ検診に。とはいっても、大がかりな検査をするわけじゃない。ホントの予定は月末だったので、「なんで予約より早くきたの?なにかあったのではないか?」ととても心配していたが、ガン友につきあっただけなのが分かったら安心した様子。それでもやけに丁寧に触診してくれる。もちろん別に問題はなく、その後は例によって乳ガン業界よもやまの話を聞く。実はこれが楽しみだったりして。ただし絶対外に出さない約束なので、ここではオフレコ。そのうちにまた「A医師が…」と、いつものやつが始まったので「あー愚痴ならいつでも聞きますよ−」といいつつ逃げ出そうとして、次の予約を入れ忘れるとこだった。Drもスタッフも苦笑。
家に帰ったら、このあいだ取材を受けた西多摩新聞から掲載誌が届いていた。うわ、またまたでかい扱い。やきものを前にして夫婦で笑顔のツーショットに「乳ガンヌードで再起」のタイトルはミスマッチか?。ただし内要は簡潔で解りやすい。地元紙でもカミングアウトしたので、そろそろコートとサングラスとスカーフで変装して歩かないと。記事の内容はこちら
12.18
早速、ここ7〜8年会っていない地元の人から「新聞見たわよ−。私も5年前にやったわよ。」という電話がくる。恐るべし地元紙。せっかくだから参考に詳しい病理を聞こうとしたんだけど、あまりちゃんと把握していないよーだ。「ステージは5だった」なんて言ってるくらいだから。あんた、それじゃもう末期以上だよ(ちなみにステージは4まで)。そのくせ「受賞おめでとう」とか「大変だったわね」というより、自分の治療歴を話しまくって終わり。ま、この手のリアクションにも慣れたけど、新参患者が聞き役にまわってやるってのもいかがなものか。あらためて感じますが「人生いろいろ、患者もいろいろ」という事じゃないでしょーかね。
12.29
同じ時期に慶應に放射線に通っていたがん友と忘年会。このところいろんな乳ガン患者に接する機会が多かったんだけど、なかにはストレスがたまるような相手もいたりしたんで、聞いてもらいたい愚痴もたまってたんですよ〜。まぁ、聞かされる方はいい迷惑でしょうが。出席者が少ないのは、どうやらそれを察知されたか。で、ビールや各種カクテルの飲み放題の店で、豆腐サラダ、牡蠣とキムチの鍋物、やき鳥と次々に平らげたものの、アルコールが回ってくれば、一番のつまみはやっぱりひとのウワサ。互いに「エーあの人が」とか「ウソ−、ショック−」とか奇声をあげながら、乳ガン患者も社会の縮図にすぎないことを確認し、おばはん二人は酔っ払いと化したのでありました。
2005.1.2
恒例の書き初めとして年賀状書きをしてたら、巫女のバイトに行ったはずの娘といっしょに、そこの住職が突然襲来。雪が降ったため初詣客が少ないので、檀家まわりをしているらしい。スッピンで超普段着だけど、挨拶しないわけにはいかないしな〜。去年は運動がてら、退院3日目にして初詣のはしごまでしたもんだが、今年はサボっていたら「デリバリー坊主」で間に合ってしまった。で、その坊主が言うことには「私もピラミッドその他世界各地でいろいろな物を見てきましたが、奥様のヌード写真はそれらに匹敵するものなので、今度ぜひ見せて下さい」だってさ。お布施はピラミッドより高いぞ。合掌。
1.5
新年早々、朝から筋肉やら関節が痛い。階段をおりるのも痛いので、これはおかしい、骨転移かも〜と騒いでいたら、ダンナに「暮正月と大掃除もせず、どこへも行かずに、のんびり食べてばっかりなんだから、ただの運動不足。プールにでも行ってこいッ!」と言われてしまった。たしかに腹なんかヌードを撮った時とは別人だが、なにやら寒気もするので熱を計ってみたら38℃。こりゃカゼじゃないか。プール行ったら死んでるぞ、おい。ダンナが薬箱の底から、一袋だけ残ってた漢方のカゼ薬を発掘してきてくれたので飲み、汗をかく体制を整え布団蒸し。2回ほど汗だくになり、着替えたら夜には平熱に下がった。なかなかよく効く薬だと思って袋を見たら、なんと一年前に期限が切れてるじゃん。文句を言ったら「子ども用イチゴ味のカゼ薬でも効くような奴にはそれで十分」だってさ。素晴らしい夫婦愛に感動した!。
1.7
新年早々、息子が引越すというので、車を運転してやって横浜まで。地図で見ると茅ヶ崎もそう遠くはないようなので、急遽、「湘南東部」に入院中のガン友を見舞いに行くことにした。本人は昨日手術したばかりで寝ていたが、いきなり隣のベッドから「川上きのぶさんじゃないですか?」と声を掛けられる。ヤバイ、こんなところでまでメンが割れてるかと焦ってよく見たら、数カ月前に患者会で会った人だった。話しているうちにガン友の方も気がつき、三人でしゃべっているうちに、あっという間に夕方。帰りはえらい渋滞で、「白い巨塔」のテーマ曲をでっかい音でかけながら、ひとりで盛り上がりながら運転してたら道に迷ってしまった。あ−疲れた。まぁ見舞いなんて、客の方の自己満足に過ぎないんだからいいんですけどね。
1.12
今日から日テレで「87%-私の5年生存率」という乳がんをテーマにしたドラマがスタート。話題としてはいよいよ盛り上がってきましたねー。個人的には恥ずかしながら、外科医役が見のがせないんですが…。一回目を見た限りでは、何も知らない人にもしっかり解説しようということなのか、検査の名前がテロップで出たりしてヤケに説明的で、それがドラマの流れを不自然にしてるよーだ。とても感情移入なんてできませ〜ん。そうかと思うと「ホントかよ!」と思わずツッコミ入れたくなる部分も少なくないし。手元にも大勢のガン友から「なにあれ−」の声が屆いてるぞ。どうする日テレ。それにせっかく10時過ぎのドラマなんだから、ヒロイン役の夏川結衣も、おっぱい見せちゃうくらいの体当たり演技をしてほしかったですね。あれ?見せていいのは11時過ぎか。じゃあ抗がん剤での脱毛は期待してるぞ。セカチュ−に負けるな。ま、筋はともかく、毎週モックンがどんな治療をしていくのか楽しみです。むふふふふ。
2.16
12月に取材を受けたガン専門雑誌「がんサポート」3月号に「サバイバーの肖像・スキンヘッドでヌード写真をとった'史上最凶の乳ガン患者'」のタイトルで、5ページの記事が載る。HPの闘病記をほぼなぞってあって、間違いのない内容なんだけど、写真は編集者がデジカメでとったのだからな〜。鎌田實みたいなオッサンより、こっちにこそカメラマン使うべきなんじゃないの−?。コレじゃせっかくHPで作ったパブリックイメージが台無しじゃん。でもこの雑誌の読者にはインターネットをやっている人は少ないみたいだから、まっいっかー。だって記事の中でHPのURLを紹介しても、カウンターが全然のびてないからね。記事についてはこちら
2.27
掲示板に参加している人達からの熱いご希望で、オフ会をするハメになった。1人を除いてもちろん初対面。となると、心配なのはHPで作られたイメージと実物の落差だ。なかには勝手に「ラスターな管理人さん」で来るのを想像してるヤツもいるらしい。もちろん更年期で沈みがちなうえに、タイトな締切りのダンナの仕事を手伝わされてるのに、そんな余裕はありませんっ!。しかし切実な問題として、待ち合わせをしても顔が判らないという心配もある。そこで某ハチ公の前にはりついてろ!と命令を下しといたら、今時おのぼりさんでもやらないみたいに、しっかり並んで待っていた。ほーらみんなの顔に「もっと背が高くてスリムで足が長くてスタイル抜群の美人かと思った〜」って書いてあるよ。カメラマンが上手すぎるのも問題だなー。
オフ会の会場は高級とんかつ屋。座敷にしたので人目を気にせずに治療や手術の話で盛り上がることができた。さすがに「あたしの傷口が・・・」なんて話題は、ちょっと人前でははばかられるしね。それにしても年齢差20才で、これだけ共通の話題で話はつきないなんて、めったにない。喜ばしい事なのか、ちょっと複雑。一応みんな「また、やろう」と言ってるから、あきれてても愛想はつかしてないのだろう。今度はちょっとサービスして、イケイケの恰好で行こうかな。
3.16
「87%」は今日が最終回。癌友の間では「始めから見てない」「1回見てやめた」「時々しか見てない」という声ばかりが87%以上。私だってモックンが主役、かつ乳ガンがテーマで、どこかでネタに使ってやろうという意識がなければまず見なかったね。あまりのズサンな作りに、「んなことあるわきゃねーだろっっ!!」って毎回テレビに向かって何度もツッコミを入れるのに疲れちゃうんだもん。「87%-私の5年生存率」というベタな題名も、乳ガン患者の多くから批判され、スポンサーにまで抗議が行く騒ぎになった結果、なし崩しに何だか訳の判らない数字だけ残されたというんだから苦笑ものだ。もちろん制作者サイドは、そんな事実なんて認めないだろうけどね。なんせ番組の掲示板からは、マイナスになるような投稿は全て排除されてるようだし。
3.30〜31
いちばん早くに知り合った、言わば初代の癌友と「月1会(会場を申し込む時等に使う仮称)」で箱根1泊ツアー。ほんとは前に紹介した増富に行きたかったんだけど、まだ道が凍っているかも知れないので、交通費の安い箱根に変更だ。ロマンスカーに乗り込むやいなや、癌友のウワサや治療の話で盛り上がって、まわりの客は何の団体かと思っただろうな−。湯本で数限定の手打ちラーメン、揚げワンタンとちまきセット(昼からビール付き)という、リッチなオバさんツアーではあり得ない昼飯を食べてから、登山鉄道でホテルへ。とはいっても名ばかりの、1泊2食付き6000円、これ以上安いトコありましたら返金いたします!ってな宿で、みんな覚悟はしていたもののがっかりしているようだ。贅沢旅行は彼氏や亭主としてね。うちの場合、亭主と行くともっとグレード下がるけど。
しかし温泉はかけ流しで本物だ。貸切露天風呂もあり、早速みんなで入って、まずはキズの見せっこ。癌友とは何べんも温泉へ行っているので、めずらしくはない。場所によっては全然キズが判らない人もいて、ここでも、やはりまた「私のキズはワリと目立つ」のを再々確認。夕食後一杯やりながら、遅くまでよもやまの話はつきず、結局またまた寝不足になってしまう。それでも早くから朝風呂ヘとオバさんは貪欲だ。
さて今回は割引券もあるので、めったに行く事もない巨大温泉施設「ユネッサン」へ。春休みでやたら混んでるので、昼食は早めにとろうとすると時間がない。水着で入るコーナーは、コーヒー風呂とかハーブ風呂とか絵の具をといた様な紫や緑の入浴剤入り風呂とかやたら種類がある。几帳面で全部入らないと気がすまない乳ガン患者は、1つの風呂に数十秒で移動。「さぁっ!次ッ行くよっ!」とかけ声も威勢よく、5倍速くらいの速送りで、しらみつぶしにやっつけて行くのだった。赤カブのつけもんみたいに見える足を並べてたら癌友の1人が、「昨日の温泉の効能に書いてあったんだけどね、悪性腫瘍ってあって、よく見たら、禁忌の方だったのよ。」おいおい、もっと早くに言えよ。もしかして、昨日からガンに悪い事ばかりしてるんじゃ…?(あとで医者に聞いたら問題なかったそうだ)。
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